2級土木施工管理技術の過去問
平成30年度(後期)
薬液注入 問91
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 平成30年度(後期) 薬液注入 問91 (訂正依頼・報告はこちら)
土留め壁を用いた掘削にともなう掘削底面の変状現象に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- ヒービングは、水の上向きの浸透力により砂がせん断強さを失って吹き上がり、掘削底面が破壊する現象である。
- ボイリングは、浸透力によって土粒子が流出し、地盤内にパイプ状の水みちができる現象である。
- パイピングは、粘性土地盤を掘削するとき、土留め壁の背面の土が掘削底面に回り込んで掘削面が膨れ上がる現象である。
- 盤膨れは、粘性土地盤を掘削するとき、掘削面の下方の被圧帯水層からの揚圧力が原因で掘削面が膨れ上がる現象である。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.→ 適当ではありません。ヒービングは粘性土地盤の掘削時、土留め壁背面の土が掘削面にまわりこみ、掘削底面が隆起する現象です。問題文はボイリングの説明です。
2.→ 適当ではありません。ボイリングは、砂質土地盤の掘削時、掘削面側と土留め壁背面側の水位差が大きい時に掘削面側の地盤の有効応力が失われ地盤が突発的に液状化して砂の粒子が湧き上がる現象です。問題文はパイピングの説明です。
3.→ 適当ではありません。パイピングは、土中の浸透水によって水みちができることによって生じる土粒子の移動する現象です。問題文はヒービングの説明です。
4.→ 適当です。盤ぶくれは、粘性土地盤を掘削するとき、掘削面の下方の被圧帯水層からの揚圧力が原因で掘削面が膨れ上がる現象です。
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02
1)適当ではありません
ヒービングとは粘性土が含まれて軟弱な地盤を掘削する際に、土留め壁の矢板背面の土が地中の擁壁を超えて掘削底面が膨れ盛り上がってくる現象で、掘削底面の強度が不足することにより発生しやすくなります。
対策として土留め壁の根入れを深くしたり分割施工などを実施するほか、地盤改良により地盤の強度を上げる事も有効です。
2)適当ではありません
ボイリングとは地下水位が高い地盤を掘削したり液状化が発生したりしている状態で、水圧により土が押し上げられ地表から砂や土が混ざった水が噴き出す現象です。
主に砂質土が多い地盤で発生することが多く、土止め支保工や建築物が倒壊する危険もあります。
対策としてボイリングが発生する前は地下水位低下工法が、発生後には薬液注入工法が有効です。
3)適当ではありません
パイピングとは滞水層などが存在する地層にて掘削した際に掘削面内外の水圧の差により水が流路を形成し噴出する事です。
粘性土地盤において、土留め壁背面の土の重量や地表面の荷重により土が移動し掘削底面に回り込んでいく現象はヒービングなので、この設問は間違いです。
4)適当です
盤膨れとは掘削底面の下に存在する粘性土地盤や細砂層などの難透水層が存在し、さらにその下の被圧帯水層から地下水の圧力に押し上げられ、底面が膨らんだように盛り上がる現象です。
このまま放置する水の揚圧力で難透水層が破壊され、ボイリングと同様の現象につながってしまうので、地下水位低下工法や薬液注入工法による地盤改良を要します。
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03
1×
ヒービングは、掘削底面に回り込んで掘削面が膨れ上がる現象です。
2×
ボイリングは、土が吹き上がる現象です
3×
パイピングは、地盤内にパイプ状の水みちができる現象です
4〇
盤膨れの対策としては、地下水位低下工法、薬剤注入による遮水層の構築などがあります。
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