2級土木施工管理技術の過去問
平成30年度(後期)
薬液注入 問105
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 平成30年度(後期) 薬液注入 問105 (訂正依頼・報告はこちら)
薬液注入によって埋設物や構造物が受ける変状の防止対策に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- 注入孔の配置を密にして、孔一本当たりの注入量を少なくする。
- 埋設物や構造物の近傍から注入をはじめ、次第に遠ざかるような注入順序とする。
- 割裂注入が生じないように、高い注入速度で浸透注入が行える注入方式と注入材を選定する。
- 周辺地盤や構造物などの監視を十分に行い、注入圧力の上昇に注意しながら、低い注入速度で施工する。
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この過去問の解説 (3件)
01
1)適当です
既設構造物や埋設物が近接している状態での注入は、周辺へ変状や構造物の変位などは絶対に避けなければいけません。なので注入材の逸出や割裂等を防止するため、注入量を通常より少なく、その代わりに注入孔の間隔を小さくしてこまめな注入で地盤内に薬液を行き渡らせるようにします。
間げき水の逸散を補助するような注入順序とし、速度も小さくします。
2)適当です
注入にあたっては注入目的を満足し、地盤や近隣の構造物への変状や材料流出などが無いように順序を計画します。
注入箇所が既設構造物や埋設物に隣接している場合は、その構造物等に近傍している注入孔から注入し、徐々に距離を離すような順序で注入していきます。構造物が変状したり注入材が構造物に沿った形で逸出したりするのを防止するためです。
3)適当ではありません
構造物下の地盤や粘性地盤は間げきが小さいため、薬液注入では注入時にその圧力により割裂注入が発生する可能性が高くなり、地盤内に脈状のホモゲルが形成され施工不良となってしまいます。
これを防止するためには薬液に粘性の高いものを選定し、作業時の吐出量を少なく注入速度も砂質地盤よりも遅くします。また注入を1点の孔ではなく複数の孔に同時に注入することで、地盤や構造物への変位を抑え割裂を防止しながら注入を遂行できます。
4)適当です
注入作業時は圧力を流量圧力管理測定装置にて監視し記録しながらあたります。割裂注入になる場合は、割裂脈が構造物に到達する際注入圧力に近い圧力を局部的に与えてしまうので、圧力装置の数値を過信せず現場の状態を常に把握し、影響が確認されそうな場合はすぐに作業を中断するなどの配慮が必要となります。
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02
1.→ 適当です。注入孔の配置を密にして、孔一本当たりの注入量を少なくすることは近接構造物や埋設物の変状防止対策に有効です。
2.→ 適当です。埋設物や構造物の近傍から注入をはじめ、次第に遠ざかるような注入順序とすることは近接構造物や埋設物の変状防止対策に有効です。
3.→ 適当ではありません。近接構造物や埋設物の変状防止対策を行うには割裂注入が生じないように、低い注入速度で浸透注入が行える注入方式と注入材を選定することが必要です。
4.→ 適当です。周辺地盤や構造物などの監視を十分に行い、注入圧力の上昇に注意しながら、低い注入速度で施工することは近接構造物や埋設物の変状防止対策に有効です。
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03
孔一本あたりの注入量を少なくすることで、周辺への影響を少なくすることができますが、注入本数は増えます。
2×
埋設物・構造物の近くから注入することで、もし地盤に変化が起きても構造物から遠い場所に変化が起きることになります。
3〇
高い注入速度で施工すると、周辺への影響が大きくなるため低い注入速度で浸透注入が行える注入方式と注入材を選定します。
4×
埋設物・構造物への影響を考え、注入速度は遅く、変化を見ながら施工しなければなりません。
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