2級土木施工管理技術の過去問
令和元年度(後期)
薬液注入 問109

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和元年度(後期) 薬液注入 問109 (訂正依頼・報告はこちら)

薬液注入の注入効果の確認方法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 強度増加を確認するために、土の一軸圧縮試験、土の三軸圧縮試験、標準貫入試験、締固め試験などを行う方法がある。
  • 薬液の地盤内での浸透状況を肉眼で確認するために、あらかじめ薬液に色素を混入したり、フェノールフタレイン試薬を散布したりする方法がある。
  • 薬液の浸透の確認方法である電気抵抗法は、注入管と測定管の間に電気を流し、注入作業とともにその間の電気抵抗値を連続的に測定する方法である。
  • 透水度の改善の確認方法である現場透水試験は、遮水目的のために行った薬液注入の地盤改良度を透水係数として求め、注入効果を判定するものである。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

この中で、標準貫入試験は現場で行う
現地の地耐力の試験であり、
注入後の強度増加を確認するための試験ではありません。
よって1は不適当です。

2は適当です。
フェノールフタレイン試薬はアルカリ性を示します。
多くの薬液はアルカリ性ですので、
フェノールフタレイン試薬で確認が可能です。

3は適当です。
砂質地盤で使用されることが多い溶液型薬液は
地盤や地下水と比べて電気を通しやすい性質があり、
それを用いて確認できます。

4は適当です。
現場透水試験とは、ボーリング孔の先端に
地下水が流入する部分(試験区間)を設け、
孔内の水位を人工的に変動させ、水位状況を測定する試験です。

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02

1.✕

締固め試験は土の締まり具合を判定する試験であり、路体・路床盛土などの品質管理に用いられます。薬液注入の注入効果は確認できないため、不適当となります。

2.〇

薬液注入に使用されるグラウトはアルカリ性です。フェノールフタレイン試薬はアルカリ性に反応すると無色から赤紫色に変色するため、薬液の浸透状況確認に使用されます。

3.〇

設問の通りです。薬液注入後の改良体と薬液未注入地盤との比抵抗(電気の流れやすさ)の違いを利用して、薬液の浸透範囲を確認します。

4.〇

設問の通りです。現場透水試験とは、ボーリング孔などを利用して地盤の透水係数を求める試験です。透水係数とは土中の水の流れやすさを示し、値が大きければ水を通しやすく、小さければ水を通しにくいことを示します。

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03

1)適当ではありません

薬液注入により地盤が改良されたか効果を確認する方法としては、透水性の確認のための現場透水試験、強度の確認のための標準貫入試験、またはブロックサンプリングによる一軸圧縮試験または三軸圧縮試験のどれかを行います。

締固め試験は盛土などの締め固まりの度合いを調査するためのものなので、この場合は適切ではありません。

2)適当です

薬液注入後に地盤内の薬液の浸透状況を確認する方法として、目視のほか注入材にあらかじめ着色しておく方法やフェノールフタレイン試薬を使用して着色の度合いによるものがあります。

ボーリングなどにより採取した試料によって、薬液の太さや密度、連続性を確認することができます。さらにフェノールフタレインを散布すると、薬液の脈筋が赤紫色に変色して見やすくなります。

3)適当です

電気抵抗法は、薬液を注入し地盤改良を施した地中に電流を流し、注入前と注入後の比抵抗の差を求める方法です。

薬液注入前に注入孔の上下に所定間隔ごとに複数の電極が設けられたロッドを地中に挿入して、注入孔に最も近い電極と地表面との電極を通電し、電位差を求めます。

その電位差と地表面の比抵抗を求め、その時間変化から注入状況を確認します。

4)適当です

現場透水試験では止水を目的とし、透水係数を求め事前の調査資料の数値と比較しながら改良の度合いを確認します。

ボーリング孔の先端に設けた地下水が流入するストレーナ部分により、孔内の水位を人工的に変動させてから水位の状況を測定し、その時間と地下水位から地盤の透水係数を求めます。

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