2級土木施工管理技術の過去問
令和2年度(後期)
土木 問58

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和2年度(後期) 土木 問58 (訂正依頼・報告はこちら)

盛土の締固めの品質に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 締固めの品質規定方式は、盛土の敷均し厚などを規定する方法である。
  • 締固めの工法規定方式は、使用する締固め機械の機種や締固め回数などを規定する方法である。
  • 締固めの目的は、土の空気間げきを多くし透水性を低下させるなどして土を安定した状態にすることである。
  • 最もよく締まる含水比は、最大乾燥密度が得られる含水比で施工含水比である。

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この過去問の解説 (3件)

01

1)適当ではありません。

締固めの品質規定方式は、乾燥密度、空気間隙率又は飽和度、強度特性などを規定し、施工法については施工業者にゆだねられるものです。

2)適当です。

工法規定方式は、工法そのものを規定する方法です。

3)適当ではありません。

土は空気間隙を少なくすることで密度が大きくなり、安定した状態になります。

4)適当ではありません。

土の空隙が最小の状態の時の乾燥密度を「最大乾燥密度」、この時の含水比は施工含水比ではなく「最適含水比」といいます。

参考になった数30

02

1.誤
締固めの品質規定方式には
「基準試験の最大乾燥密度、最適含水比を利用する方法」
「空気間隙率または飽和度を施工含水比で規定する方法」
などがあげられます。

2.正
適当です。

3.誤
締固めの目的は、土の空気間げきを”少なく”し透水性を低下させるなどして土を安定した状態にすることである。

4.誤
最もよく締まる含水比は”施工含水比”ではなく”最適含水比です。

参考になった数6

03

盛土の締固めの目的は、水の侵入による軟化や膨張を抑えて土を最も安定した状態にすること、盛土法面や荷重に対する支持力などの強度特性を持たせること、盛土完成後の沈下などの変形を減少させることにあります。

締固めの規定は工事後の品質を左右するものなので、省略などはしないようにします。

選択肢1. 締固めの品質規定方式は、盛土の敷均し厚などを規定する方法である。

適当ではありません

締固めの品質規定方式は、盛土に必要な規定を仕様書に示して締固め方法は施工者に委ねるものです。乾燥密度や飽和度、強度特性などを規定します。

盛土の敷均し厚さや転圧回数などを仕様書に定め、一定の品質を確保するものは工法規定方式なので、この設問は適当ではありません。

選択肢2. 締固めの工法規定方式は、使用する締固め機械の機種や締固め回数などを規定する方法である。

適当です

締固めの工法規定方式は、締固め機械の機種や盛土の敷均し厚さ、転圧回数などを規定し仕様書に定めるものです。

この規定方式は岩塊や玉石など粒径が大きく含水比があまり変化しない盛土材料に適用されます。土質や含水比が大きく変化する場合は、敷均し厚さや締固め回数などの作業基準を見直して必要な処置を取るようにします。

選択肢3. 締固めの目的は、土の空気間げきを多くし透水性を低下させるなどして土を安定した状態にすることである。

適当ではありません

締固めの目的は、土を最適な含水比をもって最も安定した状態とすることです。

そのためには土の空気間げきを可能な限り小さくし、透水性を低下させ、せん断強さを大きく圧縮性を小さくするようにします。

そのほか施工機械のトラフィカビリティを確保し所定の締固めが行いやすいこと、腐敗しやすい草木や樹木などを含まないことなども挙げられます。

選択肢4. 最もよく締まる含水比は、最大乾燥密度が得られる含水比で施工含水比である。

適当ではありません

締め固めた土が最もよく締まる含水比は最適含水比と呼び、この時点での土の密度は最大乾燥密度と呼ばれます。この時点の比率で締め固められた土は圧縮性が小さくせん断強さが大きく最も安定した状態となります。

施工含水比は最適含水比よりもやや乾燥した状態で設定され、地下水や降雨などによる含水を予測したものとなります。

まとめ

盛土の締固めの品質規定方式は自然含水比が比較的低い砂質土などの良質な土に適用されるため、施工方法は施工者に一任されます。

工程規定方式は粒径が大きく含水比が変化しにくい土に適用されるため、あらかじめ締固め機械の機種や盛土の敷均し厚さ、転圧回数などを規定し仕様書に定めておきます。

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