2級土木施工管理技術の過去問
令和2年度(後期)
土木 問60

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和2年度(後期) 土木 問60 (訂正依頼・報告はこちら)

建設工事における環境保全対策に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 建設公害の要因別分類では、掘削工、運搬・交通、杭打ち・杭抜き工、排水工の苦情が多い。
  • 土壌汚染対策法では、一定の要件に該当する土地所有者に、土壌の汚染状況の調査と市町村長への報告を義務付けている。
  • 造成工事などの土工事にともなう土ぼこりの防止には、防止対策として容易な散水養生が採用される。
  • 騒音の防止方法には、発生源での対策、伝搬経路での対策、受音点での対策がある。

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この過去問の解説 (3件)

01

1)適当です。
低騒音・低振動の建設機械を使用したり、できるだけ地域住民の生活に影響の少ない時間帯に作業をするなど、しっかり環境保全対策を取らなければいけません。

2)適当ではありません。
調査の報告をするのは市町村長に対してではなく、都道府県知事に対してです。決められた様式に基づく報告書により報告しなければなりません。

3)適当です。
散水をすることで、土ぼこり等による粉塵を大きく軽減することができます。

4)適当です。
低騒音型の建設機械を使用する等の発生源での対策が最も効果的ですが、吸音材の使用や可能であれば受音点から距離を取るなど、伝搬経路、受音点での対策が必要な場合もあります。

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02

1.正
文面の通りです。
2.誤
市町村長ではなく都道府県知事への報告義務があります。
3.正
文面の通りです。
4.正
文面の通りです。

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03

建設工事事業は良好な社会的環境及び自然的環境の創造を目指して行われるものです。

社会的環境は騒音や使いやすさなど人間がストレスなく住みよい環境のことで、自然的環境は土壌や水質、空気などが清浄で乱されないことです。

選択肢1. 建設公害の要因別分類では、掘削工、運搬・交通、杭打ち・杭抜き工、排水工の苦情が多い。

適当です

建設公害は主に騒音、振動、悪臭への苦情が多く寄せられる傾向にあり、そのほとんどが感覚的及び心理的被害を感じるものとなっています。

そのうち騒音と振動の苦情に対する処理は長期間を要し、これは大型建設機械を用いた掘削工や杭打ち杭抜き工、運搬時の通行などが長期間にて発生するためです。

また排水工も土砂流出などで水源や河川などが汚染されることが多いためです。

選択肢2. 土壌汚染対策法では、一定の要件に該当する土地所有者に、土壌の汚染状況の調査と市町村長への報告を義務付けている。

適当ではありません

土壌汚染対策法では、土壌の特定有害物質による汚染により健康が害されるおそれがあると認められる場合、都道府県知事はその土地の所有者に汚染状況を指定調査機関に調査させてその結果を報告することを命ずることができます。

市町村長への報告は義務ではないので、これは適当ではありません。

土壌汚染対策法

第五条 土壌汚染による健康被害が生ずるおそれがある土地の調査

選択肢3. 造成工事などの土工事にともなう土ぼこりの防止には、防止対策として容易な散水養生が採用される。

適当です

工事中の土ぼこりなどの粉じん対策としては、土壌や道路などへの散水及び清掃が有効とされています。

その他、土砂を運搬するトラックなどの荷台をシートで覆う、工事現場の出入り口にタイヤの洗浄装置を設ける、土ぼこりが発生しやすい区域に仮囲いを設置するなどの対策があります。

選択肢4. 騒音の防止方法には、発生源での対策、伝搬経路での対策、受音点での対策がある。

適当です

建設工事に伴う騒音や振動は、まず発生源である建設機械の衝撃力などを極力避けて施工する工法の開発などにより対策を講じます。

そのほか掘削時は防音シートや防音壁を設置するなどして騒音や振動の伝搬特性を理解しその経路を遮断する対策、騒音や振動を発する建設機械は受音振部より遠ざけることにより距離減衰の効果を利用した対策などを講じる必要があります。

建設工事に伴う騒音振動対策技術指針 解説ほか

まとめ

環境保全対策は各種工事を思い浮かべて騒音を発しやすいものや汚染されやすいものをイメージすると回答を出しやすくなります。

土壌汚染対策法では市町村長への報告はほぼ皆無ということを覚えておきましょう。

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