2級土木施工管理技術の過去問
令和2年度(後期)
鋼構造物塗装 問70
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和2年度(後期) 鋼構造物塗装 問70 (訂正依頼・報告はこちら)
防食下地に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- 防食下地は、鋼材よりも卑な電位を持つ亜鉛などの犠牲防食作用によって鋼材の腐食を防ぎ、鋼材面と密着し鋼材の腐食反応を抑制するため厚膜に塗付できることが必要である。
- 無機ジンクリッチペイントの塗膜は、多孔性なため下塗り塗料を直接塗り重ねると発泡するので、無機ジンクリッチプライマーを塗付して孔を埋めた後に下塗り塗料を塗付する。
- 有機ジンクリッチペイントは、鋼材と接する第一層に使用され、塗膜厚が大きいほど防せい効果の持続期間は長くなるが、厚過ぎると塗膜が割れたりするので75μm程度の厚さに塗付する。
- 無機ジンクリッチペイントは、密着性がよく動力工具で素地調整を行った鋼材面にも塗付できるので、素地調整程度1種又は2種で塗膜を除去する塗替え塗装に適用できる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正しい文面です。
2.誤
無機ジンクリッチプライマーを塗付するのではなく
エポキシ樹脂塗料下塗をシンナーで薄めたミストコートの塗付をおこないます。
3.誤
第一層に使用するのは
一般的にジンクリッチプライマーです。
4.誤
無機ジンクリッチペイントは素地調整後 2 時間以内に塗装作業をします。
素地調整程度2種ではありません。
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02
防食下地は塗料の一種で鋼材の腐食を防ぐもので、ブラスト処理した鋼材に一時防せいプライマー処理の後に施されるものです。
亜鉛末を主成分とした下地塗料は犠牲防食作用により腐食を防ぐので、防食下地のある重防食塗装系は飛来塩分や水分などの腐食性物質を遮断する性能に優れ、厳しい腐食環境下においても長期間の防食性が期待できます。
適当です
防食下地は、鋼材よりも卑な(低い)電位を持つ亜鉛などの犠牲防食作用により鋼材の腐食を防ぎます。防食下地は鋼材面と密着させ、鋼材の腐食反応を犠牲防食作用によって抑制するために厚膜に塗付できる性能が必要になります。
防食下地には無機ジンクリッチペイント、有機ジンクリッチペイントがあります。
適当ではありません
無機ジンクリッチペイントは亜鉛とケイ酸塩を主成分とする一液一粉末形の塗料で、亜鉛の犠牲防食作用により強い防せい力を発揮し、鋼材と接する第一層に使用されます。
塗膜が多孔性なために下塗り塗料を直接塗り重ねると発泡するので、シンナーで希釈したエポキシ樹脂塗料をミストコートで塗付して孔を埋めた後に下塗り塗料を塗付します。
無機ジンクリッチプライマーは防食下地の前にブラスト処理した鋼材にさびの発生を防止するために塗付されるものです。
適当ではありません
有機ジンクリッチペイントは亜鉛とエポキシ樹脂からなる主剤と硬化剤を用いる二液一粉末形、または亜鉛末を含む液と硬化剤からなる二液形のもので、エポキシ樹脂を主剤としていることからエポキシジンクリッチペイントとも呼ばれます。
塗膜厚が厚すぎると割れやすくなるのは無機ジンクリッチペイントで、割れや剥がれを予防するためには塗装厚さを75μm程度にする必要があります。
適当ではありません
有機ジンクリッチペイントは無機ジンクリッチペイントより防せい力はやや劣りますが、鋼材の密着性が良く動力工具で素地調整を行った鋼材面にも塗付が可能なので、素地調整程度1種または2種により塗膜を除去する塗替え塗装に適用が可能です。
この性質は無機ジンクリッチペイントのものではないため、この解は適当ではありません。
無機ジンクリッチペイント→亜鉛とケイ酸が主成分、一液一粉末形塗料、防せい力が高い、厚塗りすると剥がれやすい、発泡しやすい、水分により縮合重合反応が起きるため相対湿度50%以下では使用できない。
有機ジンクリッチペイント→亜鉛とエポキシ樹脂が主成分、二液一粉末形、防せい効果はやや劣る、密着性が高い、素地調整程度1種か2種の塗替え作業に適用できる。
以上が主な特徴です。
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03
正解は「1」です。
文面通り、正しいです。
2. 間違いです。
無機ジンクリッチプライマーを塗布するのではなく、
次に使用する塗料を希釈してミストコートにて塗装します。
3.間違いです。
鋼材と接する第一層には、無機ジンクリッチプライマーが使用されます。
4.間違いです。
無機ジンクリッチペイントではなく、有機ジンクリッチペイントです。
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