2級土木施工管理技術の過去問
令和2年度(後期)
薬液注入 問102

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和2年度(後期) 薬液注入 問102 (訂正依頼・報告はこちら)

薬液注入における注入材のゲル化時間、注入速度に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 粘性土に対する注入速度は、経済性の許す範囲で速く設定することが望ましい。
  • 砂質土に対する注入速度は、遅い方が浸透注入になりやすい。
  • 砂質土に対する注入材は、ゲル化時間が短い瞬結性のものがよい。
  • 粘性土に対する注入材は、ゲル化時間が長い緩結性のものがよい。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「2」です。

砂質土はゲル化時間が長い緩結性が適しており、

ゲル化時間が長い間合い注入速度が

ゆっくりなほど、より均質な改良を行うことができ、浸透注入となります。

早いほど、割裂注入となりやすいため、注意が必要です。

1.間違いです。

注入速度は限界注入速度測定試験もしくは

注入地盤の正確な透水係数から推定するため、

経済性の許す範囲で早く設定するわけではありません。

3.間違いです。

砂質土では、ゲル化時間が長い緩結性のものを使用します。

4.間違いです。

粘性土では、割裂注入のため、ゲル化時間の短い瞬結性のものを使用します。

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02

1)適当ではありません

粘性土地盤への注入は、速度を速めると高い圧力がかかり割裂を引き起こしやすく地中への注入量を満足しない可能性があるため、できる限り低い圧力で注入を行います。

粘性土では低い速度でも比較的注入が可能なので、地盤の割裂に注意しながら作業を進めます。

2)適当です

砂質土地盤では溶液型の注入材を使用し、浸透注入を基本とします。

注入速度が大きいと注入圧力が上昇し、注入孔付近の地盤が割れて割裂が発生する可能性が高いため、注入速度を中速から低速を維持し、浸透注入となるようにします。

3)適当ではありません

砂質土地盤での薬液注入では、浸透抵抗の小さい薬液であるほど注入圧力が小さくなるため、ゲル化時間が短いと浸透する前に固結してしまう可能性があります。よって注入材料はゲル化時間が長い緩結性のもの、初期粘土が低い溶液型の薬液が良いとされています。

4)適当ではありません

粘性土地盤では懸濁型の注入材を使用し、基本的に地盤中に割裂注入とします。注入圧により地盤内が割裂し、注入材が割裂脈を形成して地盤内に伸びていく注入形態とするため、注入材は瞬結性のものを使用します。

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03

各土質での注入材の注入速度等を整理しておくことがポイントになります。

選択肢1. 粘性土に対する注入速度は、経済性の許す範囲で速く設定することが望ましい。

粘性土への薬液注入速度は、早いほど注入圧力が高まり、地盤の割裂が発生する場合があるので、注入速度はできるだけ遅くします。

よって、この選択肢は不適当です。

選択肢2. 砂質土に対する注入速度は、遅い方が浸透注入になりやすい。

砂質土に薬液注入を行う場合は、土粒子間に薬液を浸透させる浸透注入が主となるので、注入速度が速いと注入圧力が高まり、割裂注入となってしまいます。

よって、この選択肢は適当です。

選択肢3. 砂質土に対する注入材は、ゲル化時間が短い瞬結性のものがよい。

砂質土に使用する注入材は、浸透させる必要があるため、ゲル化時間の長いものを適用します。

よって、この選択肢は不適当です。

選択肢4. 粘性土に対する注入材は、ゲル化時間が長い緩結性のものがよい。

粘性土に使用する注入材は、一般的に瞬結性の注入材を用います。

よって、この選択肢は不適当です。

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