2級土木施工管理技術の過去問
令和2年度(後期)
薬液注入 問108
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和2年度(後期) 薬液注入 問108 (訂正依頼・報告はこちら)
薬液注入工法における注入圧力と注入速度による管理に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- 地盤の著しい隆起や既設構造物への影響がない場合、注入圧力が高いほうがより効果的な注入となることが確認されている。
- 注入圧力は、土粒子の間げきに薬液が浸透するときの抵抗値なので、注入する側がその数値を任意に決めることができる。
- 標準注入速度は、特殊なケースを除き、二重管ストレーナー工法より二重管ダブルパッカー工法の方が速度が速い。
- より高い注入効果を発揮させ、かつ周辺構造物の変位や地盤の隆起を防止するためには注入速度は速い方が望ましい。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「1」です
注入圧力は高いと注入速度も大きくなるため、
より広範囲に作用させることが可能となります。
しかし、周辺への影響を考慮する場合は、
注入圧力を抑え、影響範囲を最小限にすることが望ましいです。
2.間違いです。
注入圧力は、土粒子の間げきに薬液が浸透するときの抵抗値なので、
現場注入試験にて確認を行い、目安の数値を確認する必要があります。
その目安となる数値を超えない範囲で、調整する必要があります。
3.間違いです。
二重管ストレーナー工法よりも、
二重管ダブルパッカー工法の方が、注入速度は遅くなります。
4.間違いです。
近隣に構造物がある場合は、
影響が少なくなるように注入速度は
遅いほうが望ましいです。
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02
1)適当です
注入圧力は隣接構造物や地盤に変状を与えないように調整する必要があります。粘性土など軟弱な地盤では低い圧力での注入が必要ですが、ある程度強度を保ち構造物への影響の心配がない場合は、変状を起こさない限りは高い圧力での注入が効果的です。
また薬液の吐出口の総面積が大きいほど高圧力での変状を抑えられます。
2)適当ではありません
注入圧力及び速度は、地盤の種類や注入材料の性質、注入方法に応じて標準的な値が定められています。
それを踏まえた上で初期注入の段階から注入効果などの状況を判断し、現場技術者の適宜な判断により変化させていく必要があります。
3)適当ではありません
注入速度は二重管ダブルパッカー工法は毎分8リットルほどに対し、二重管ストレーナー工法は毎分16リットルと約2倍の速さとなります
削孔時間では二重管ダブルパッカー工法では玉石が混ざった砂礫地盤での削孔は二重管ストレーナー工法よりも所要時間が少ないので、現場状況により施工方式を検討します。
4)適当ではありません
高い注入効果を発揮するには注入速度は高い方が有利ですが、圧力が大きすぎるとその反面地盤割裂や隆起、構造物への影響が生じる可能性が高くなります。
そのため注入作業では常に地盤の状態や周辺環境に注意深く配慮し、その都度速度を調整する必要があります。
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03
薬液注入工法の施工について内容や主な注意点がポイントになります。
注入工の施工に際して注入圧力は、周辺構造物や地下埋設物等に変状を与えないように、注入速度やゲルタイム等を変化させながら適切に管理する必要があります。
注入圧力が高いほど、効果は高くなります。
よってこの記述は適当になります。
注入圧力は改良する地盤の性状、注入速度、注入方式及び注入材料等によって変わるため、事前の設計が重要になります。任意に数値は決めることはできません。
よってこの記述は不適当になります。
二重管ダブルパッカー工法では、固結時間(ゲルタイム)の長い薬液をゆっくり注入しますので、注入速度は二重管ダブルパッカー工法の方が早くなります。
よってこの記述は不適当になります。
注入速度は、注入地盤の性状、注入方式、注入材料等に応じた適切な値にする必要があります。
注入速度が速いと、注入圧力が高まります。圧力が高くなると地盤の隆起や周辺構造物への影響が出る可能性があります。
よってこの記述は不適当になります。
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