2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(前期)
土木1 問115

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(前期) 土木1 問115 (訂正依頼・報告はこちら)

コンクリートの施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • コンクリートを練り混ぜてから打ち終わるまでの時間は、外気温が25℃を超えるときは2時間以内を標準とする。
  • 現場内でコンクリートを運搬する場合、バケットをクレーンで運搬する方法は、コンクリートの材料分離を少なくできる方法である。
  • コンクリートを打ち重ねる場合は、棒状バイブレータ(内部振動機)を下層コンクリート中に10cm程度挿入する。
  • 養生では、散水、湛水、湿布で覆う等して、コンクリートを一定期間湿潤状態に保つことが重要である。

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この過去問の解説 (3件)

01

1)適当ではありません

コンクリートは練り混ぜから打ち込み終了までは外気温により異なり、外気温が25℃を超える場合は90分以内、25℃に満たない場合は120分以内と定められています。

打ち込みに長時間かけるとスランプ低下や温度上昇により、コンクリートの流動性や品質の低下が懸念されるためです。

2)適当です

現場内でのコンクリート運搬ではコンクリートポンプによる圧送、シュートによる流下、バケットによるものがあります。

このうちバケットによる運搬は高層ビルなどの高所での打ち込みに多く採用され、金属製の大型のバケットをクレーンなどで吊り上げて高所へ水平または垂直に移動させます。

コンクリートを流動させずバケットごと運搬できるので、材料分離の可能性を最小限に抑えることができる運搬方法です。

3)適当です

広範囲でのコンクリート打設では一度に完了させることが難しいため、数層に分けて打ち重ねます。打ち込み後は内部振動機を挿入してコンクリートを締固めますが、打ち重ねの場合は棒状バイブレータ(内部振動機)を先に打ち込んでおいた下層のコンクリートへ10cmほど深く挿入し、下層の空気泡や水が上層表面に浮かんでくるように促します。

また、下層と上層のコンクリートが一体化するよう促す目的もあります。

4)適当です

コンクリートを打ち込んだ後は、表面の水光りが消えた直後に養生を行います。

表面が乾燥しないようにシートを被せたり散水や湛水などを施して表面を湿潤状態に保ち、セメントの水和反応を促します。

養生期間はセメントの種類や気温により異なり、普通ポルトランドセメントの場合は日平均気温が15℃以上の場合は5日、10℃以上の場合は7日、5℃以上の場合は9日ほどとされています。

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02

適当でないものは 1 です。

1.練り混ぜから打ち終わるまでの許容時間は、外気温が25℃以下の場合は120分以内、25℃を超える場合は90分以内とされています。

2.バケットでコンクリートを運搬する場合、コンクリートはまとまって運ばれる形となるため、一般的に材料分離が起こりにくくなります。

3.コンクリートの打継目は弱点となるので、極力、コンクリートが単一になるように施工する必要があります。そのためバイブレータを下層コンクリートに10cm程度挿入し、上層コンクリートとの一体化を図るように施工します。

4.コンクリートの強度は、セメントと水の水和反応によって発現します。水分が不足すると十分な水和反応が行われず強度不足となる可能性があるため、養生を行うことが重要です

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03

1 .コンクリートを練り混ぜてから打ち終わるまでの時間は、外気温が25℃を超えるときは2時間以内を標準とします。

適当ではありません。

外気温が25℃を超える場合は、練り混ぜ開始から打設まで1.5時間以内、25℃以下の場合は2時間以内を標準とします。

なお、下層コンクリートと上層コンクリートの打ち重ね間隔は25℃を超える場合は2時間以内、25℃以下は2.5時間以内とされています。

2 .現場内でコンクリートを運搬する場合、バケットをクレーンで運搬する方法は、コンクリートの材料分離を少なくできる方法です。

適当です。

バケット内にフレッシュコンクリートを入れ、打ち込む(もしくは縦シュートを併用して使用する)ことでコンクリートが比較的分離せずに済みます。コンクリートミキサー車(アジテーターカー)からシュート打ちをしたり、斜めシュートを使用すると、材料分離が発生しますので、極力避けます。

3 .コンクリートを打ち重ねる場合は、棒状バイブレータ(内部振動機)を下層コンクリート中に10cm程度挿入します。

適当です。

下層コンクリートが硬化を始める前に棒状バイブレータで振動し、その上に新コンクリートを打ち込むことでコンクリートの一体化を行います。打ち重ね間隔が長いと、コンクリートが一体化しないコールドジョイントが生じ、場合によっては施工し直しとなります。

4 .養生では、散水、湛水、湿布で覆う等して、コンクリートを一定期間湿潤状態に保つことが重要です。

適当です。

コンクリートが硬化を始めて作業ができるようになるまでの初期養生と、その後完全に硬化し、圧縮強度を確保するまでの後期養生がありますが、後期養生が最もコンクリートの耐久性や水密性に関係します。そのため、養生期間中の湿潤養生は非常に重要になります。

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