2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(前期)
土木1 問117
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(前期) 土木1 問117 (訂正依頼・報告はこちら)
型枠の施工に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- 型枠内面には、セパレータを塗布しておく。
- コンクリートの側圧は、コンクリート条件、施工条件によらず一定である。
- 型枠の締付け金物は、型枠を取り外した後、コンクリート表面に残してはならない。
- 型枠は、取り外しやすい場所から外していくのがよい。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は 3 です。
1.セパレータは型枠どうしの距離を保つために設置する金具で、塗布するものではありません。
2.コンクリートの側圧は、コンクリートの単位体積重量、ヘッドの高さ、打設速度等によって変化するので、一定という表現は誤りです。
3.型枠の締付け金物をコンクリート表面に残すと、腐食してコンクリート表面に汚点ができたり、水の浸透経路となったり、ひびわれ誘発点となったりと、品質に悪影響を及ぼす恐れがあります。
4.型枠は、水平部材より鉛直部材、梁であれば底面より側面の型枠を先に外すというようにルールがありますので、取り外しやすい箇所から勝手に外すような行為は、逆に厳禁とされています。
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02
1 .型枠内面には、セパレータを塗布しておきます。
適当ではありません。
セパレータは、そもそも塗料ではなく型枠の間隔を保持する金具です。コンクリート打設前に型枠内面に塗布するのは、型枠を湿らせる程度の水や、養生後に型枠をはがしやすくするための剥離性の油などです。
2 .コンクリートの側圧は、コンクリート条件、施工条件によらず一定です。
適当ではありません。
コンクリートの側圧は、コンクリートの配合条件や、打設リフトの高さ、環境条件、型枠の固定状況など、様々な条件により異なります。
3 .型枠の締付け金物は、型枠を取り外した後、コンクリート表面に残してはなりません。
適当です。
コンクリート表面に金物を残しておく(大気中もしくは水中にさらす状態にする)と、金物が錆びてしまい、アルカリシリカ反応や中性化などを起こし、コンクリートの品質が劣化し、ひび割れや剥離を生じてしまいます。表面に金物を残さないように、高品質のモルタル等で埋めます。
4 .型枠は、取り外しやすい場所から外していくのがよいです。
適当ではありません。
型枠は、鉛直面と水平面での荷重のかかり方や環境条件、部材自体の重要度や圧縮強度の値が異なります。必ず鉛直面(壁面や柱など)から先に外し、水平面(スラブ、梁など)の型枠は後に取り外します。
なお、型枠の取外しとしての圧縮強度の目安は、
・鉛直面(フーチングなどの厚い部材):3.5N/mm2
・鉛直面(柱・壁などの薄い部材):5N/mm2
・水平面(スラブ・梁など):14.0N/mm2
とされています。
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03
1)適当ではありません
型枠支保工の内面にはコンクリート打ち込み後に取り外しを円滑に進めるために、型枠を容易に組み立て取り外しが可能なものとし、癒着を防止するためはく離剤を均一に塗付し、その際にはく離剤が鉄筋に付着しないようにします。
セパレータは型枠に用いられる金物であり、型枠の幅を一定に保ち強度を持たせるものです。
2)適当ではありません
コンクリートの側厚は型枠における側面の圧力で、コンクリートの打ち込み速さやヘッドの高さ、コンクリートの単位体積質量などにより大きく変わります。
側圧の計算はコンクリート温度に20℃を足したもので打設速度に100をかけた数値を割り、それに1を加えてからコンクリートの単位重量を3で割った数値と掛け合わせて恵湾します。
3)適当です
型枠の締付け金物は主にセパレータを使用しますが、残しておくとコンクリート表面にサビなどの汚れが発生したり水の浸透が促され、またひび割れなどを引き起こす可能性が高くなります。
金物は取り外して除去後の跡をモルタルなどで埋めるなどの補修を施す場合もあります。
4)適当ではありません
コンクリートの硬化後に型枠を取り外す場合は、設計図書などに取り外し順序などが記載されている場合を除き、コンクリート標準示方書に従います。
水平部材よりも鉛直部材の型枠を先に取り外すように、また梁部分では底面部材よりも両側面部材の型枠を先に取り外すようにします。
また取り外し時期も圧縮強度の参考値が提示されています。
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