2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(前期)
土木1 問118

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(前期) 土木1 問118 (訂正依頼・報告はこちら)

既製杭の打撃工法に用いる杭打ち機に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • ドロップハンマは、ハンマの重心が低く、杭軸と直角にあたるものでなければならない。
  • ドロップハンマは、ハンマの重量が異なっても落下高さを変えることで、同じ打撃力を得ることができる。
  • 油圧ハンマは、ラムの落下高を任意に調整できることから、杭打ち時の騒音を低くすることができる。
  • 油圧ハンマは、構造自体の特徴から油煙の飛散が非常に多い。

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この過去問の解説 (3件)

01

1)適当です

ドロップハンマは中堀り杭工法に用いられることが多く、鋳鋼製や鋳鉄製で重心が低い形状とし、下面は凹凸のない平坦な状態で杭軸と直角にあるものでなければいけません。

杭には打撃時に杭軸と一致させるため、さらに杭頭部を保護し打撃力を均等に伝達するために杭径に合ったキャップを装着させます。

2)適当です

ドロップハンマでの施工は、ハンマの重量が異なっても落下高さを調整することにより同党の打撃エネルギーを得ることが可能です。

これは杭頭に作用する打撃エネルギーはハンマの重量と落下の高さとの積に比例するためですが、ハンマの重量が小さいと杭頭への打撃応力が大きくなり損傷のおそれがあります。

逆にハンマ重量が大きいと落下高さを縮小できる上に損傷も抑えられるので、ハンマの落下高さは2m程度と考えてハンマ重量を考慮し設計するのが良いとされています。

3)適当です

油圧ハンマ工法はラム(おもり)の落下時に落下速度と油圧の力とで加速させるダブルアクション方式を採用した工法です。

油圧ハンマは構造が防音仕様となっており、ハンマの形式や重量に応じてラムの落下高さが変更でき、打撃エネルギーを任意に8段階調整することが可能です。

4)適当ではありません

油圧ハンマでの施工はラム(おもり)を油圧で上昇し、また落下も油圧を利用するため油煙などの有害物質が発生しにくく、低公害性ハンマとして現代の打撃工法の主流となっています。

油煙が発生する打撃工法はディーゼルハンマによる工法です。ディーゼルエンジンを稼働させることによりラムを落下させてますが、油煙による環境汚染や爆発音による騒音が公害となり問題化されています。

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02

適当でないものは 4 です。

1.ドロップハンマは、ハンマの落下打撃で杭を打つもので、機体が安定し、ハンマの落下精度の高い重機の利用が求められます。

2.記述の通り、高さの調整によって、打撃力を調整することができます。

3.油圧ハンマは、油圧によってラムを持ち上げる方式で、衝撃部分の密閉も可能であるため、ドロップハンマよりは杭打ちの騒音を低減できる工法です。

4.油圧ハンマは、油煙の飛散のない工法ですので、問題の記述は誤りです。

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03

1 .ドロップハンマは、ハンマの重心が低く、杭軸と直角にあたるものでなければなりません。

適当です。

2 .ドロップハンマは、ハンマの重量が異なっても落下高さを変えることで、同じ打撃力を得ることができます。

適当です。

自由落下高さと重量による重力加速度を計算することで、異なる環境下においても同等の打撃力が与えられます。ただし、自由落下高さが高すぎると、ハンマが杭軸から外れてしまうなどの恐れがあるため、初期の打ち込みはなるべく重い重りを低い高さで施工できるのが望ましいです。

3 .油圧ハンマは、ラムの落下高を任意に調整できることから、杭打ち時の騒音を低くすることができます。

適当です。

油圧ハンマは、油圧によってラム(重り)を自由落下させて杭に打ち込む工法です。油圧の操作により、落下高さを容易に変更することができます。

4 .油圧ハンマは、構造自体の特徴から油煙の飛散が非常に多い

適当ではありません。

油圧ハンマは、他の工法に比べ騒音が少なく、油の飛散が少ないのが長所です。

油の飛散が比較的多いのは、ディーゼルハンマです。

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