2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(前期)
土木2 問124

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(前期) 土木2 問124 (訂正依頼・報告はこちら)

河川に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 霞堤は、上流側と下流側を不連続にした堤防で、洪水時には流水が開口部から逆流して堤内地に湛水し、洪水後には開口部から排水される。
  • 河川堤防における天端は、堤防法面の安定性を保つために法面の途中に設ける平らな部分をいう。
  • 段切りは、堤防法面に新たに腹付盛土する場合は、法面に水平面切土を行い、盛土と地山とのなじみをよくするために施工する。
  • 堤防工事には、新しく堤防を構築する工事、既設の堤防を高くするかさ上げや断面積を増やすために腹付けする拡築の工事等がある。

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この過去問の解説 (3件)

01

適当でないものは 2 です。

1.霞堤は、洪水時に河川を流れる水の一部を開口部から逆流させ堤内地に導くことによって、下流に流れる洪水の流量を減少させる機能があり、急流河川の治水に非常に合理的な堤防です。

2.堤防法面の安定を保つために法面途中に設ける平らな部分は小段といいます。

3.新たに腹付け盛土を行うために、そのまま既存法面に盛土すると、施工後に旧法面との境界面で滑動が起こる危険性があるため、防止のために段切りが必要となります。

4.設問の記述の通りです。河川の氾濫における地域住民や産業への被害は甚大なものになりますので、常時にこういった対応をしておくことが求められます。

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02

1 .霞堤(かすみてい)は、上流側と下流側を不連続にした堤防で、洪水時には流水が開口部から逆流して堤内地に湛水し、洪水後には開口部から排水されます。

適当です。

霞堤は信玄堤ともいわれ、洪水による堤防の破壊を防ぐ目的で設置されます。特に急流河川に利用され、堤内地(堤防に守られた集落のある地)へゆっくり流れ込み、遊水効果(一時停留し、洪水の水位が下がった時期に自然と放水する効果)を発揮させます。

2 .河川堤防における天端は、堤防法面の安定性を保つために法面の途中に設ける平らな部分をいいます。

適当ではありません。

河川堤防の天端は、法面の途中ではなく法面の最上部をいいます。法面の途中に設けるのは、小段(こだん)です。

3 .段切りは、堤防法面に新たに腹付盛土する場合は、法面に水平面切土を行い、盛土と地山とのなじみをよくするために施工します。

適当です。

盛土材料となる土質や勾配、湧水の有無などにもよりますが、段切りを行わないと盛土施工ののちに地山と盛土との境界で地滑りが発生し、一体化ができず、施工不良となります。

4 .堤防工事には、新しく堤防を構築する工事、既設の堤防を高くするかさ上げや断面積を増やすために腹付けする拡築の工事等があります。

適当です。

堤防のかさ上げを行うことで、河川の流下断面の拡大や、流下能力を向上させることができます。

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03

1)適当です

霞堤は河川堤防のひとつで、堤防のとある区間に上流側と下流側が二重に重なるように開口部を設けた不連続な堤防です。

上流に向かって逆弁のような形になるので、洪水発生時には上流から流れてくる水の一部を一時的に逆流させて堤内池へ湛水させ、下流への水量を現象させます。その後河川の水量が落ち着いてくると堤内地からの水が排水されます。

2)適当ではありません

河川堤防における一番高い部分は天端と呼び、計画高水流量に応じて幅が3m以上と定めらており、砂利やアスファルト舗装などで人や車両が通行できるようにします。

天端は法肩から天端中央へ向けて10%程度の勾配を与え、雨水などが自然と排水され溜まらないようにします。

3)適当です

在来の堤防をさらに表腹付けや裏腹付けなどの拡築を行う場合は、密着性を高めるために段切りとして法面を段状に削ります。

法面の表面の土を30cm程度剥ぎ取り、水平に切土を施し、段の最小幅を1.0m、最小高は0.5m程度に保ち転圧が可能な幅を確保するようにします。

天端は法肩からの雨水が集中しないように可能な限り垂直に掘削します。

4)適当です

河川堤防工事は数種類に分けられ、主に一から盛土をして新しく堤防を構築する築堤工事、現存堤防の天端をさらに高くするために盛土などを施すかさ上げ工事、河川の幅を広げるために右岸または左岸方向に堤防を水平に移動させる引堤工事などがあります。

かさ上げ工事は水流量の変化が少なく周辺の土地に引堤するほどの余裕がない場合、引堤工事は水流量の変化が激しくかさ上げでは対応不可能な場合に採用されます。

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