2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(前期)
土木2 問126

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(前期) 土木2 問126 (訂正依頼・報告はこちら)

下図に示す砂防えん堤を砂礫の堆積層上に施工する場合の一般的な順序として、適当なものは次のうちどれか。
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この過去問の解説 (3件)

01

砂防堰堤(えんてい)について、渓流部における土砂災害防止や、浸食による大量の土砂の流出を防止する働きを持っています。砂防堰堤は本堤だけでは成立せず、下流部の前庭(ぜんてい)に落水する水の洗堀を保護するために、水たたきや袖、副堰堤、側壁護岸を施工します。

施工順序について、

まず、本堤の基礎部分から施工します。

次に、副堰堤を施工します。

本堤と副堰堤間の渓床、側壁の洗堀を防止するために、水叩工、側壁護岸を施工します。

最後に、本堤の上部を施工し、完成です。

このことを踏まえ、設問と照らし合わせると、

本堰堤基礎部:ロ

副堰堤:ニ

水叩き、側壁護岸:ハ・ホ

本堰堤上部:イ

よって、 1 が適当です。

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02

正解は 1 です。

本えん堤基礎部(ロ)と副えん堤(ニ)が堤体構造としての土台となることから、そこからの施工となります。本えん堤上部は高さのある構造物のため、低所にある水叩き(ホ)と側壁護岸(ハ)を次に施工し、本えん堤上部(イ)を最後に築造します。

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03

砂防えん堤の基礎地盤は安全性面などから岩盤が好ましいとされています。

しかしやむを得ず砂礫基礎とする場合は、えん堤高さを15m未満に抑えて均一な地層を選ぶように定められています。

1)適当です

まずは(ロ)の本えん堤基礎部を施工します。基礎根入れは砂礫地盤では2.0m以上とし、表層が緩い粘土層の場合は支持層とはみなさないようにします。

次に(ニ)の副えん堤を施工します。副えん堤の位置や天端高さは、本えん堤基礎地盤の洗堀及び下流河床低下を防止する効果が得られるように設計します。

(ハ)側壁護岸を施工します。側壁護岸は本えん堤から落下する流水により側方浸食を防止する構造となるよう設計します。

(ホ)水叩きを施工します。水叩きは本えん堤から落下する水圧を拡散し、また河床洗堀やえん堤基礎の崩壊防止を目的とします。

最後に(イ)の本えん堤上部を施工します。本えん堤防上部には必要に応じて流水を通す水抜き、流木をせき止め下流への流下を防止する流木止めなどを設計します。

2)適当ではありません

この設問では順番として2番目に施工すべき(ニ)の副えん堤を最初に、1番目に施工すべき(ロ)の本えん堤基礎部がその次に施工するようにされています。

砂防えん堤の工事では(ロ)の本えん堤基礎部の施工後、前庭保護工として、(ニ)の副えん堤、(ハ)の側壁護岸、(ホ)の水叩きの順序で施工されるべきとされ、され、最後に(イ)の本えん堤上部を施工するようにされています。

よってこの設問は間違いです。

3)適当ではありません

この設問では(ロ)の本えん堤基礎部を先に、(ニ)の副えん堤を2番目に施工する順序は正しいものの、本来(ハ)の側壁護岸や(ホ)の水叩きを次に施工すべきところを(イ)の本えん堤上部を施工するようにされています。

砂防えん堤の工事では(ロ)の本えん堤基礎部の施工後、前庭保護工として、(ニ)の副えん堤、(ハ)の側壁護岸、(ホ)の水叩きの順序で施工されるべきとされ、最後に(イ)の本えん堤上部を施工するようにされています。

よってこの設問は間違いです。

4)適当ではありません

この設問では本来最初に施工されるべき(ロ)の本えん堤基礎部が2番目に、次に施工されるべき(ニ)の副えん堤が1番目に置かれています。

砂防えん堤の工事では(ロ)の本えん堤基礎部の施工後、前庭保護工として、(ニ)の副えん堤、(ハ)の側壁護岸、(ホ)の水叩きの順序で施工されるべきとされています。

よってこの設問は間違いです。

最後に(イ)の本えん堤上部を施工するようにされているのは合っています。

よってこの設問は間違いです。

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