2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(前期)
土木2 問133
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(前期) 土木2 問133 (訂正依頼・報告はこちら)
トンネルの山岳工法における施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- 鋼アーチ式(鋼製)支保工は、H型鋼材等をアーチ状に組み立て、所定の位置に正確に建て込む。
- ロックボルトは、特別な場合を除き、トンネル掘削面に対して直角に設ける。
- 吹付けコンクリートは、鋼アーチ式(鋼製)支保工と一体となるように注意して吹き付ける。
- ずり運搬は、タイヤ方式よりも、レール方式の方が大きな勾配に対応できる。
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この過去問の解説 (3件)
01
1 .鋼アーチ式(鋼製)支保工は、H型鋼材等をアーチ状に組み立て、所定の位置に正確に建て込む。
適当です。
鋼アーチ支保工は、H型鋼を組み立てて矢板で固定するため、施工が容易なのが特徴です。ただし、材質は大きな荷重がかかっても変形しにくいものとし、建て込み間隔は1.5m以下で行わなければなりません。
2 .ロックボルトは、特別な場合を除き、トンネル掘削面に対して直角に設ける。
適当です。
ロックボルトは、地山自体の強度が確保される場合に用いられる工法のため、比較的良質な場合に適用されます。
3 .吹付けコンクリートは、鋼アーチ式(鋼製)支保工と一体となるように注意して吹き付ける。
適当です。
支保工の施工後に、地山が変形するなどした場合、増し吹付けコンクリートもしくは増しボルトを施工することがあります。吹付け作業を行う際には、鋼製支保工の変形を抑制するため、一体となるように注意して行います。
4 .ずり運搬は、タイヤ方式よりも、レール方式の方が大きな勾配に対応できる。
適当ではありません。
地質や工期、掘削延長、掘削断面、掘削方式などでタイヤ方式かレール方式に分かれます。
タイヤ方式とは、車両などで抗外へ搬出する方法です。湧水の少ない、地質の堅固な場所に向いています。タイヤ方式の勾配の限界は特にありませんが、地質の柔らかい場所での運搬は困難となるため避けなければいけません。
レール方式はあらかじめレールを設置し、台車やトロッコを用いて抗外へ搬出する方法です。トンネルの勾配によっては適用できません。勾配の限界は20パーミルまで(20/1000)です。
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02
適当でないものは 4 です。
1.鋼アーチ(鋼製)支保工は、支保工でありつつ、トンネル本体構造の一部にもなるため、所定の位置に正確に建て込むことが求められます。
2.岩の剥離や崩落を防止するため強固な岩盤に縫い付け効果を狙って打込むのがロックボルトですので、掘削面に対し直角に設けるのが原則です。
3.トンネル掘削後、鋼アーチ(鋼製)支保工を建て込みながら、吹付コンクリートを吹き付ける工程を一次覆工といいます。
4.レール式によるずり運搬は、長距離トンネルに適しているが、軌道を用いるため、大きな縦断勾配のトンネルでは制御装置が多く必要になるため、その適用には不向きです。
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03
1)適当です
鋼アーチ支保工は鋼製支保工とも呼び、吹き付けコンクリートやロックボルトなどと一体化させ地山の支保機能を発揮させるものです。
H形鋼、I形鋼、U形鋼、鋼管などをアーチ状に曲げ加工して主要部材としたものです。
2部材または4部材で構成されたものが一般的で、強度を発揮させるためにくさびを十分に効かせ、基礎底板部分の支持力を確保します。
2)適当です
ロックボルトは棒鋼などを地山に棒鋼などを挿入して一体化させることにより、吊り下げ効果、縫付け効果、はり形成効果、内圧効果、アーチ形成効果などを発揮してトンネル内の壁を安定させます。
通常は掘削面に直角になるように打設しますが、施工場所の条件や形状などによりボルトを斜め打ちにする場合もあります。
3)適当です
吹き付けコンクリートは、施工面に圧縮空気により高速度でコンクリートを吹き付ける工法です。
吹き付けコンクリートとロックボルト及び鋼アーチ式(鋼製)支保工を総称して支保工と呼び、トンネルの応力や変位に対し周辺地山と一体となるよう作用させるため、掘削後に早急に地山に密着されるように施工することが求められます。
4)適当ではありません
ずり運搬とは、掘削や発破などで発生した岩石を含む土砂を抗外に搬出するための作業です。
運搬には軌道を敷設するレール方式と建設機械を用いたタイヤ方式があり、急勾配での運搬はレール方式だと動力増強にずりトロなどの設備の用意などが別途必要となります。よってこの場合はロードホーダンプやホイールローダなどを用いた運搬が適しています。
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