2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(前期)
土木2 問134

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(前期) 土木2 問134 (訂正依頼・報告はこちら)

海岸堤防の形式に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 緩傾斜型は、堤防用地が広く得られる場合や、海水浴等に利用する場合に適している。
  • 混成型は、水深が割合に深く、比較的軟弱な基礎地盤に適している。
  • 直立型は、比較的軟弱な地盤で、堤防用地が容易に得られない場合に適している。
  • 傾斜型は、比較的軟弱な地盤で、堤体土砂が容易に得られる場合に適している。

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この過去問の解説 (3件)

01

1)適当です

緩傾斜型の海岸堤防は、石材を盛ることで傾斜を緩やかにさせ、人員の通行を可能とさせた形状の堤防です。

不同沈下の可能性が高い軟弱な地盤や、また反射波を小さくして浸食が進行しないように浸食性海岸に用いられます。

海岸の水深が浅く小規模な防波堤に用いられ通行も容易なことから、海水浴場や海浜公園など多くの人が利用する場所に採用されます。

2)適当です

混成型の海岸堤防は、直立堤と傾斜堤を合わせた混成堤防であり、海底に近い部分は傾斜を緩やかにさせつつ陸地との境界には鉛直な堤防を置きます。

これにより水深が深いところや比較的軟弱地盤な場所に設置を要する場合に多く採用されます。

またケーソン式の混成堤は規模が大きい防波堤が必要な場合に採用されます。

3)適当ではありません

直立型の海岸堤防は地盤に対し鉛直に施工して波を受け止めるため、基礎地盤が強固で洗堀の可能性が低い場所に設置されます。

堤防本体が大型となるため大きな波に対しては巨大にさせるのに限度があるので、比較的小規模な防波堤に採用されます。

4)適当です

傾斜型の海岸堤防は緩傾斜型よりも傾斜が急な形状をしており、海岸面に接する表法被覆工は波のエネルギーを弱体化しつつ上部の波返し工にて海水を陸地へ超えさせないように施工します。

直立型の設置が難しい軟弱地盤において、広い面積を用いて大量の土砂を盛土してから鉄筋コンクリートにて被覆して施工します。

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02

適当でないものは 3 です。

1.設問の記述の通りです。

2.混成型は、緩傾斜型の構造に直立型の構造を上乗せする(もしくはその逆)型となるため、比較的、水深の深い箇所に適用されます。

3.直立型は、堤防用地が容易に得られない場合かつ基礎地盤が比較的堅固な場合に用いられます。

4.設問の記述の通りです。他に堤体土砂が比較的に入手しやすい場所という条件も求められます。

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03

海岸堤防は、海岸浸食や港湾の埋没の防止や、高潮や津波などの自然災害から海岸や内陸部を守る目的として設置されています。

1 .緩傾斜(かんけいしゃ)型は、堤防用地が広く得られる場合や、海水浴等に利用する場合に適しています。

適当です。

一般的に緩傾斜型は前面法勾配が1:3を超えて緩やかなものが該当します。傾斜型よりも広い用地を必要としますので、付近の海面を乱さないで済む反面、維持費や修理費などのコストがかかります。

2 .混成型は、水深が割合に深く、比較的軟弱な基礎地盤に適しています。

適当です。

混成型の例としては、上部は法勾配が1:1より急なもの(直立型)と、下部が1:1より緩やかなもの(傾斜型)が挙げられます。地盤が軟弱で、水深が深い場合に多く用いられます。

3 .直立型は、比較的軟弱な地盤で、堤防用地が容易に得られない場合に適しています。

適当ではありません。

直立型は重力式や自立式であるため、基礎地盤が堅固な場合に施工が可能です。軟弱な地盤では堤体が沈没あるいは漂砂による浸食を受けて倒壊してしまうため、施工には向いていません。

4 .傾斜型は、比較的軟弱な地盤で、堤体土砂が容易に得られる場合に適しています。

適当です。

傾斜型は前面法勾配が1:1を超えて緩やかなものが該当します。使用材料には石張り、コンクリートブロック張り、コンクリート被覆などがあり、堤体の材料として一般的には海岸の砂を用いて施工します。傾斜型は幅が広く、単位面積当たりの荷重が小さいので、軟弱地盤上にも施工が可能です。

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