2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(前期)
土木5 問168

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(前期) 土木5 問168 (訂正依頼・報告はこちら)

移動式クレーンを用いた作業において、事業者が行うべき事項に関する下記の文章中の(   )の( イ )から( ニ )に当てはまる語句の組合せとして、クレーン等安全規則上、正しいものは次のうちどれか。

・移動式クレーンに、その( イ )をこえる荷重をかけて使用してはならず、また強風のため作業に危険が予想されるときには、当該作業を( ロ )しなければならない。
・移動式クレーンの運転者を荷をつったままで( ハ )から離れさせてはならない。
・移動式クレーンの作業においては、( ニ )を指名しなければならない。
  • イ:定格荷重  ロ:注意して実施  ハ:運転位置  ニ:監視員
  • イ:定格荷重  ロ:中止      ハ:運転位置  ニ:合図者
  • イ:最大荷重  ロ:注意して実施  ハ:旋回範囲  ニ:合図者
  • イ:最大荷重  ロ:中止      ハ:旋回範囲  ニ:監視員

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

2が正答です。

定格荷重とは、つり上げの最大荷重からつり具の重量による荷重を控除したものです。

移動式クレーン作業を実施するときは、

強風で危険が予想される場合、作業を中止しなければなりません。

また、運転者は荷をつったまま運転位置から離れてはいけません。

作業時は、合図者を指名して、合図を決め、その者に従って作業する必要があります。

参考になった数11

02

正解は「2」です。

クレーン等安全規則において、下記の通り定められています。

第69条(過負荷の制限)

事業者は、移動式クレーンにその定格荷重をこえる荷重をかけて使用してはならない

第74条の3(強風時の作業中止)

事業者は、強風のため、移動式クレーンに係る作業の実施について危険が予想されるときは、当該作業を中止しなければならない。

第75条(運転位置からの離脱の禁止)

事業者は、移動式クレーンの運転者を、荷をつつたままで、

運転位置から離れさせてはならない。

第71条(運転の合図)

事業者は、移動式クレーンを用いて作業を行なうときは、

移動式クレーンの運転について一定の合図を定め、

合図を行なう者を指名して、その者に合図を行なわせなければならない。

ただし、移動式クレーンの運転者に単独で作業を行なわせるときは、この限りでない。

参考になった数6

03

クレーンは建設業界で広く使用されていますが、建設現場のクレーンが倒壊、といったニュースを耳にすることがあるように、移動式クレーンに起因する事故・災害は毎年発生しています。事故を防止するためにはどういった対策が必要かを念頭に置いて、設問を解いてみましょう。

選択肢1. イ:定格荷重  ロ:注意して実施  ハ:運転位置  ニ:監視員

クレーンが吊り上げることのできる最大荷重から、フック等の吊り具の重量を除いた荷重のことを定格荷重といいます。実際に吊り上げることができる荷重のことです。

選択肢2. イ:定格荷重  ロ:中止      ハ:運転位置  ニ:合図者

強風時等作業に危険が予想される場合は、作業を中止する必要があります。労働安全衛生法で定められている悪天候時の中止基準として、以下を覚えておくとよいです。

・強風…10分間の平均風速が毎秒10メートル以上

・大雨…1回の降雨量が50ミリメートル以上

・地震…震度4以上

選択肢3. イ:最大荷重  ロ:注意して実施  ハ:旋回範囲  ニ:合図者

クレーンの運転者は荷を吊ったまま運転位置を離れてはいけません。運転者が席を離れると、吊り荷が動いたときなどに対応できません。

選択肢4. イ:最大荷重  ロ:中止      ハ:旋回範囲  ニ:監視員

移動式クレーンの作業時には、合図者を指名する必要があります。合図は手、笛、旗、声による方法があります。合図者は特に資格を必要としませんが、運転者は合図者の合図のとおりに操作するため、合図法を熟知した人を選任する必要があります。

まとめ

定格荷重や合図者は用語を知らないと選択を迷うかもしれませんが、クレーンによる事故を防止する観点で考えれば、悪天候時は作業を中止する、運転者が作業中に席を離れない、といった選択ができるかと思います。

参考になった数4