2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(後期)
鋼構造物塗装 問74
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(後期) 鋼構造物塗装 問74 (訂正依頼・報告はこちら)
塗替え塗装の素地調整に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- 素地調整程度1種は、ディスクサンダー法によるもので素地調整の効果は最も優れているが、周辺を粉塵等で汚すことのないように養生等を十分に行う。
- 素地調整程度2種は、手工具で塗膜と錆を全面除去して鋼材面を露出させるものであるが、錆が多少残存したり、作業時間が長く費用も高くなるので大面積への適用は実用的ではない。
- 素地調整程度3種は、死膜部分の劣化塗膜や錆を除去して鋼材面を露出させ、それ以外の活膜部分は塗膜表面の粉化物や付着物を除去し、活膜全体を軽く面粗しする。
- 素地調整程度4種は、除錆作業と面粗しや清掃を行うものであるが、塗膜の防錆効果を良好に維持するには、塗膜の劣化状態が素地調整程度4種の程度で塗替えを行うことが望ましい。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「3」です。
素地調整程度3種では、旧塗膜でしっかり密着しているものを「活膜」として残し、
さびが発生している面やひび割れたり膨れたりしている旧塗膜を除去します。
異常が発生している旧塗膜面積によってABCの区分判定を行います。
1.間違いです。
素地調整程度1種は、ブラスト法により、
さび、旧塗膜を全て取り除き鋼材面を露出させます。
2. 間違いです。
素地調整程度2種は、1種同様、
さび、旧塗膜を全て取り除き鋼材面を露出させますが、
さび面積30%以下で旧塗膜がB、b塗装系の場合は、ディスクサンダー、
ワイヤホイルなどの動力工具と手工具との併用し、
ジンクリッチプライマーやジンクリッチペイントを残し、
ほかの旧塗膜を全面取り除きます。
4. 間違いです。
素地調整程度4種では、塗膜表面の粉化物や付着物を取り除くのみで、
塗替えは行いません。
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02
適当なものは、3です。
素地調整(そじちょうせい)とは、塗装する下地の表面処理を指し、1種から4種があります。錆の有無、塗膜が剥がれている、膨れているなどの異常の有無、範囲面積により分類されます。
1 .素地調整程度1種は、ディスクサンダー法によるもので素地調整の効果は最も優れているが、周辺を粉塵等で汚すことのないように養生等を十分に行う。
適当ではありません。
1種はブラスト法を使用します。錆、素地面(鋼材面)を高圧力の研磨剤を打付けて完全に露出させます。ディスクサンダーを使用する方法は2種から4種に該当します。
2 .素地調整程度2種は、手工具で塗膜と錆を全面除去して鋼材面を露出させるものであるが、錆が多少残存したり、作業時間が長く費用も高くなるので大面積への適用は実用的ではない。
適当ではありません。
錆の発生している面積が30%以上の範囲を占めている場合は、ディスクサンダーなどの手工具を用いて完全に錆の部分を除去します。鋼材面を手作業で露出させるため、丁寧な仕上がりになりますので、錆を残存させることはありません。
3 .素地調整程度3種は、死膜部分の劣化塗膜や錆を除去して鋼材面を露出させ、それ以外の活膜部分は塗膜表面の粉化物や付着物を除去し、活膜全体を軽く面粗しする。
適当です。
3種は1種、2種よりも錆の深刻さが低く、面積が狭い場合に適用されます。活膜は死膜に対して塗膜として機能している部分(錆びや剥がれ、ひび、膨れが無い塗膜)を指します。
4 .素地調整程度4種は、除錆作業と面粗しや清掃を行うものであるが、塗膜の防錆効果を良好に維持するには、塗膜の劣化状態が素地調整程度4種の程度で塗替えを行うことが望ましい。
適当ではありません。
4種は特に錆が目視できない場合で、小規模の死膜が発生している状態を指します。そのため死膜部分は除去しますが、除錆作業(じょせいさぎょう)は行いません。
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03
正答(適当なもの)は3です。
設問1の素地調整1種はブラスト法といい、細かい砂や金属片などを使った研磨剤を高い圧力で打ち付けて表面をみがく方法です。
設問2はディスクサンダーなどを使用して完全に錆を除去するものですので、設問のように 「錆が多少残り」 という部分が誤りです。
設問3は適当です。
設問4の素地調整程度4種は、軽く目荒しする清掃ケレンを指しますので、設問のように防錆作業ではありません。
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