2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(後期)
鋼構造物塗装 問76
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(後期) 鋼構造物塗装 問76 (訂正依頼・報告はこちら)
塗料の塗重ね間隔に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- 塗装間隔が長いと下層の未乾燥塗膜は、塗り重ねた塗料の溶剤によって膨潤してしわが生じやすくなる。
- 塗料の乾燥が不十分のうちに次層の塗料を塗り重ねた場合は、下層塗膜中の溶剤の蒸発によって下層塗膜に泡や膨れが生じる。
- 塗膜が硬化する過程においては、照度の急変、水濡れ、塵芥等の付着を防止し、塗膜上の歩行も禁止しなければならない。
- 塗膜硬化の確認方法としては、触診で行う指触試験、剥がれや膨潤状態を評価するラビング試験、鉛筆硬度等による塗膜硬度の評価試験がある。
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この過去問の解説 (3件)
01
適当なものは、4です。
1 .塗装間隔が長いと下層の未乾燥塗膜は、塗り重ねた塗料の溶剤によって膨潤してしわが生じやすくなる。
適当ではありません。
しわが生じるのは、塗装間隔(塗重ねをするまでの乾燥させる時間)が短い為です。下層の塗膜内の水分が気温上昇につれ蒸発し、発生します。
2 .塗料の乾燥が不十分のうちに次層の塗料を塗り重ねた場合は、下層塗膜中の溶剤の蒸発によって下層塗膜に泡や膨れが生じる。
適当ではありません。
下層塗膜の乾燥中に、結露が生じ、気温が上昇することで水分が蒸発し、泡や膨れが生じます。
3 .塗膜が硬化する過程においては、照度の急変、水濡れ、塵芥等の付着を防止し、塗膜上の歩行も禁止しなければならない。
適当ではありません。
気温が5度以下、湿度が80%以上、強風や降雨の恐れがある場合は施工は行いませんが、照度については特に定めはありません。(塗膜上の歩行も記載はありませんが、塗膜面を乱さないこととしては該当します。)
4 .塗膜硬化の確認方法としては、触診で行う指触試験、剥がれや膨潤状態を評価するラビング試験、鉛筆硬度等による塗膜硬度の評価試験がある。
適当です。
ラビング試験は、脱脂綿に溶剤を含ませ、塗膜面を強くこすり、変化の有無を調べる試験です。鉛筆硬度試験は塗膜面に鉛筆を専用の機会にセットして塗膜面をひっかき、消しゴムで消して傷の有無を調べる試験です。
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02
正答(適当なもの)は4です。
設問1の内容は、塗装間隔が短い場合に起こる事象ですので、「塗装間隔が長い」が誤りです。
設問2は、上層塗料の溶剤により下層塗膜が膨張することで起きる現象です。
設問3の照度の急変は、塗膜が硬化する過程に影響を及ぼさないものです。
設問4は適当です。
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03
正解は「4」です。
指触試験は、塗料の中央に触れて確認を行う試験です。
ラビング試験は、ガーゼに溶剤をつけ、
塗面をこすることによる変化で評価する試験です。
鉛筆硬度試験は、塗装の皮膜の硬さを測定し、
塗装皮膜が規定の硬度を有するかを評価する試験です。
1、2.間違いです。
下塗塗膜の乾燥が不十分なまま、塗料を塗り重ねた場合、
塗料の溶剤により下塗塗膜が膨潤し、塗り重ねた塗膜がしわ状になります。
1.塗装間隔が長い、2.溶剤の蒸発、が誤りです。
3.間違いです。
温度・湿度・天候については、塗料の使用条件に指定があるため、
注意する必要があります。
また、乾燥時に表面に接触した場合、
粘着性が発生し、正常に硬化しなくなるため、注意が必要です。
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