2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(後期)
鋼構造物塗装 問108

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(後期) 鋼構造物塗装 問108 (訂正依頼・報告はこちら)

塗膜表面に付着した塩分の測定方法に関する下記の文章中の(   )の(イ)〜(ニ)に当てはまる語句の組合せとして、適当なものは次のうちどれか。

・ガーゼ拭き取り法は、測定面積が( イ )、採取試料量も多いため検知管で塩化物イオン量を測定し、測定直後に塩化物の付着量の値が明確に判断でき、塩分の除去後の管理にも適用できる。
・( ロ )の測定は、測定面から塩分を溶出させ、溶出濃度を測定するため素材の状態に左右されることが少なく、溶出濃度はデジタルで表示されるので読み取り誤差が少ない。
・( ロ )の測定器は、( ハ )の補充のみで継続して測定でき、測定や移動がスムーズに行えるが、測定面積が小さく局部的な測定となるので、測定個所数を多くする必要がある。
・ブレッセル法の測定は、測定面から塩分を溶出させるため、測定する表面状態に左右されることが( ニ )が、試料は実験室でイオンクロマトグラフィー等の機器分析装置で測定する必要がある。
  • イ:広く   ロ:電導度法    ハ:脱イオン水  ニ:少ない
  • イ:広く   ロ:導電性試験法  ハ:試料     ニ:多い
  • イ:小さく  ロ:電導度法    ハ:試料     ニ:少ない
  • イ:小さく  ロ:導電性試験法  ハ:脱イオン水  ニ:多い

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「1」です。

ガーゼ拭き取り法は、他の工法に比べて測定面積は広いです。

電導度法は、デジタル表示なので読み取り誤差は少なく

脱イオン水を補填するだけで繰り返し測定が可能になります。

ブレッセル法は、測定物の表面状態に左右されることが少ないです。

以上から、「1」になります。

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02

・ガーゼ拭き取り法は、測定面積が( イ )、採取試料量も多いため検知管で塩化物イオン量を測定し、測定直後に塩化物の付着量の値が明確に判断でき、塩分の除去後の管理にも適用できる。

(イ)について、設問は広くか小さくとありますが、続きの”採取試料量も多い”という文から広いが考えられます。ガーゼ拭き取り法とは、50㎝×50㎝の範囲を脱イオン水で湿らせたガーゼで塗装面をふき取り、ビーカー内に塩分をすすいで採取する試験法です。(広い小さいの範囲の比較試験法として、ブレッセル法や直接伝導率測定法が挙げられます。)

よって、(イ)は広くが該当します

・( ロ )の測定は、測定面から塩分を溶出させ、溶出濃度を測定するため素材の状態に左右されることが少なく、溶出濃度はデジタルで表示されるので読み取り誤差が少ない。

・( ロ )の測定器は、( ハ )の補充のみで継続して測定でき、測定や移動がスムーズに行えるが、測定面積が小さく局部的な測定となるので、測定個所数を多くする必要がある。

(ロ)について、2つ目の文だけでは特定できませんが、3つ目の文の(ハ)にあるように、測定や移動がスムーズと記載されているので、電導度法と考えることができます。

よって、(ロ)は電導度法が該当します

(ハ)について、設問は脱イオン水と試料がありますが、試験中に消費するのは脱イオン水なので補充するのは脱イオン水が該当します。試料を追加すると測定したい塩分濃度がかわってしまうので適していません。

よって、(ハ)は脱イオン水が該当します

・ブレッセル法の測定は、測定面から塩分を溶出させるため、測定する表面状態に左右されることが( ニ )が、試料は実験室でイオンクロマトグラフィー等の機器分析装置で測定する必要がある。

(ニ)について、設問は少ないと多いがありますが、ブレッセル法で使用する試料はパッチ(絆創膏のような中空状のシール材)を鋼材表面に張り付け、そのパッチ内で純水と撹拌してから全量を抽出するため、試料中に含まれる塩分のばらつきは少ないです。

よって、(ニ)は少ないが該当します

以上を踏まえると、1が正答となります。

1 .イ:広く 〇  ロ:電導度法 〇   ハ:脱イオン水 〇 ニ:少ない 〇

2 .イ:広く 〇  ロ:導電性試験法 ✕ ハ:試料 ✕    ニ:多い ✕

3 .イ:小さく ✕ ロ:電導度法 〇   ハ:試料 ✕    ニ:少ない 〇

4 .イ:小さく ✕ ロ:導電性試験法 ✕ ハ:脱イオン水 〇 ニ:多い ✕

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03

1.(イ)は広くです。ガーゼふき取り法は、マスキングテープ等で仕切った中を純水を浸したガーゼでふき取り、イオン検知管を用いて塩化物イオン量を測定する方法です。

2.(ロ)は電導度法です。電導度法では溶出濃度がデジタル表示されるので読み取り誤差は少なく、機器も小型であるため持ち運びしやすいです。

3.(ハ)は脱イオン水です。電導度法の測定器は、脱イオン水を補充すれば継続使用が可能です。また塩分の溶出濃度を測定するので、素材の状態にも影響されません。

4.(二)は少ないです。ブレッセル法は測定面から塩分を溶出させる方法で、機器も小型であるため持ち運びが容易ですが、イオンクロマトグラフィー等の機器分析と組み合わせる必要があるので、現場のみでの測定は難しいです。

よって答えは1になります。

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