2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(後期)
薬液注入 問118

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(後期) 薬液注入 問118 (訂正依頼・報告はこちら)

薬液注入に用いる水ガラスに関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 水ガラスは、石けん・洗剤の添加剤など非常に広い用途に用いられている無機系の化学材料である。
  • 水ガラスは、けい酸マグネシウムと呼ばれる化学物質の略称である。
  • 水ガラスの製造工程は、溶融工程と溶解工程の2工程から構成されている。
  • 薬液注入に用いられる水ガラスは、JIS K 1408によって決められている、3号水ガラスが一般的に用いられている。

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この過去問の解説 (3件)

01

適当でないものは、2です。

1 .水ガラスは、石けん・洗剤の添加剤など非常に広い用途に用いられている無機系の化学材料である。

適当です。

ケイ酸ナトリウムは界面活性剤の働きを助ける役割を持ち、酸性物質をけん化する、粒子を分散させ、付着を防ぐなどの効果を発揮します。

2 .水ガラスは、けい酸マグネシウムと呼ばれる化学物質の略称である。

適当ではありません。

水ガラスはケイ酸ナトリウムを主成分とした濃い水溶液を指します。

3 .水ガラスの製造工程は、溶融工程と溶解工程の2工程から構成されている。

適当です。

溶融工程として、水、水酸化ナトリウム、珪砂を混合させ、その後、溶解工程として、加圧環境下で水に溶解させる方法があります。また、溶融工程を省いた製造方法もあり、珪砂と水酸化ナトリウムを混合し、加圧環境下で溶解させます。

4 .薬液注入に用いられる水ガラスは、JIS K 1408によって決められている、3号水ガラスが一般的に用いられている。

適当です。

二酸化ケイ素と酸化ナトリウムの配合により、1号~3号の水ガラス(ケイ酸ナトリウム溶液)、2種類の結晶性ケイ酸ナトリウムに分かれています。3号は1号、2号よりも比重が少なく、含まれている二酸化ケイ素や酸化ナトリウムも少ないのが特徴です。

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02

1.適当です。水ガラスはけい酸ナトリウム水溶液のことで、石けんや洗剤の添加剤として用いられます。

2.適当ではありません。水ガラスはけい酸ナトリウムです。

3.適当です。水ガラスの製造工程は、炭酸ソーダとけい砂を反応させた溶融工程と、それをさらに液状にした溶解工程があります。

4.適当です。水ガラスは1号~5号まで種類があり、二酸化けい素や酸化ナトリウムの配合量等によって分類されていますが、一般的に3号水ガラスが薬液注入に用いられます。

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03

1)適当です

水ガラスは毒性が軽く、薬液注入材料の他にもあらゆる物質に幅広く添加物として使われている無期系の化学材料です。

石けんでは洗浄や硬水軟化の特性が生かされ、接着剤ではけい酸ソーダの固着作用が、また紙やパルプでは脱墨や漂白作用が生かされています。

2)適当ではありません

水ガラスはけい酸ソーダまたはけい酸ナトリウムと呼び、二酸化けい素と酸化ナトリウム、水で形成されたアルカリ性液体です。

けい酸マグネシウムは、主に制酸剤や医薬品の添加物、食品の固化防止材なのに使われるもので、水ガラスとは違います。

よってこの設問は間違いです。

3)適当です

水ガラスの製造には湿式法と乾式法の2種類があり、乾式法が主に採用されています。

湿式法は原料に加熱蒸気を吹き込み反応させてから不純物を除去して濃縮する製造工程となります。

乾式法は原料を粉砕混合してから融解炉にて融解し、それをいったん取り出して冷却し固化させカレットと呼ばれるものに形成します。その後カレットを砕いて高圧融解釜などで高圧蒸気で融解してから不純物を除去して濃縮させます。

4)適当です

薬液注入工事などで使用される水ガラスは主に日本産業規格(JIS K 1408)による3号が一般的に採用されています。

3号の品質は無色または少々着色された外観の液体で、比重が40以上、二酸化ケイ素は28~30%、酸化ナトリウムは9~10%、鉄は0.02%以下、水不溶分は0.2%以下と定義されています。

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