2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(後期)
薬液注入 問119
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(後期) 薬液注入 問119 (訂正依頼・報告はこちら)
水ガラス系薬液の注入材の選定に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- 溶液型の注入材料は、砂質土、礫質土への浸透注入に用いられる。
- 懸濁型の注入材料は、中砂・細砂等の地盤に対しては、使用が困難である。
- 地下水で注入材が流出希釈されるおそれのある場合、ゲルタイムの短い溶液型の注入材を選定する。
- 砂質土の地盤を全体的に強化したい場合、ホモゲル強度の大きい懸濁液型の注入材を選定する。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.適当です。溶液型は主に水ガラスが使用され、主材と硬化材を地盤内に浸透させ土粒子間の間隙水をゼリー状にすることで強度増加を図ります。
2.適当です。懸濁型はセメント粒子を地盤内に浸透させ土粒子間の間げきを埋めるもので、中砂・細砂等の地盤では使用が困難です。
3.適当です。地下水で注入材が流出希釈されるおそれのある場合は、流出希釈されないように、ゲルタイムの短い溶液型の注入材でより早く止水できるようにします。
4.適当ではありません。砂質土の地盤を全体的に強化したい場合には、溶液型の注入材を選定します。
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02
1)適当です
水ガラス系注入材料の液態は懸濁型と溶液型に分かれ、そのうち溶液型は、砂質土や礫質土など間隙が比較的大きい地盤へ使用されます。
施工方法は浸透注入とし、土粒子の間隙を埋めて土と水ガラスを一体化させて湧水の防止と地盤の粘着力の増加を図ります。
2)適当です
水ガラス系注入材料の液態は懸濁型と溶液型に分かれ、そのうち懸濁型は粘性土など間隙が比較的小さい地盤へ使用されます。
施工方法は割裂注入とし、地表まで流れ出るほどの圧力をかけて地盤内に割裂脈を形成させます。そのため間隙がある程度確保されている中砂や細砂での地盤には適していません。
しかし、礫質土で間隙が大きすぎる場合も割裂注入が採用される場合があります。
3)適当です
地下水の流れが比較的早かったり水量が多い場合の地盤では、ゲルタイムが1~5分ほどの緩結型の注入材料を注入しても希釈されたりロッドに沿って薬液が上噴し範囲外へ逃げやすいという問題が発生します。
そのような地盤ではゲルタイムが数秒の瞬結型を使用し、注入圧力も高くして速度を速めるようにします。
4)適当ではありません
砂質土地盤での薬液注入に使用する注入材料は溶液型のものとし、浸透注入にて施工します。
砂質土地盤での注入では注入率を求める必要があり、注入率は施工対象地盤の間隙率と充填率を掛けて求められます。
地下水などの湧水の防止や地盤の粘着力の増強を図り、地盤と同一化させる目的で施工します。
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03
適当でないものは、4です。
1 .溶液型の注入材料は、砂質土、礫質(れきしつ)土への浸透注入に用いられる。
適当です。
砂質土、礫質土の粒子間に薬液が浸透することで、粒子を乱さずに地盤強化をすることができます。
2 .懸濁型の注入材料は、中砂・細砂等の地盤に対しては、使用が困難である。
適当です。
懸濁型は粘性土の地盤強化や地盤内の空洞充填に用いられます。土粒子の裂け目に注入し、地盤を圧密させるのですが、砂層の地盤では裂け目が生じない(粒子の自由度が高い)ので適していません。
3 .地下水で注入材が流出希釈されるおそれのある場合、ゲルタイムの短い溶液型の注入材を選定する。
適当です。
ゲルタイムを短くし、より早く地盤を強化し、止水性を向上させることで希釈されるのを防ぐことができます。
4 .砂質土の地盤を全体的に強化したい場合、ホモゲル強度の大きい懸濁液型の注入材を選定する。
適当ではありません。
砂質土の地盤を強化する場合は、懸濁液型ではなく、粒子間を浸透させて地盤を強化する溶液型が適しています。
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