2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(後期)
薬液注入 問124
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(後期) 薬液注入 問124 (訂正依頼・報告はこちら)
薬液注入におけるP―Q管理方法での施工管理に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- 注入材が噴発した場合には、注入を一時中断して注入材のゲル化を待って再注入するか、注入仕様を変えて対処する。
- 注入圧力が極端に高い場合、設計上の想定地盤と実地盤構成の相違や注入材の配合に原因が考えられ、ゲル化時間の短縮等の対策を考える。
- 注入圧力が極端に低く、上昇傾向を示さない場合には、注入材のゲル化時間の増加、粘性の低下等を検討する。
- 注入によって地盤が隆起した場合には、注入速度を増加し、高い注入圧で施工する等の対策が必要である。
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この過去問の解説 (3件)
01
1)適当です
噴発とは泥土圧式シールド工法で地盤が砂礫層を含む互層であったり地下水を多く含んでいる場合に、スクリューコンベアのゲートを開放した時にバランスが崩れて大量の泥水が飛び出すことです。
注入材が噴発した場合は注入作業を中断し、注入材が固結を始めるか注入仕様を変更することで対処します。また噴発防止剤を添加し予防する方法もあります。
2)適当ではありません
注入圧力が高くなる原因は注入範囲の固結部分が増加し注入抵抗が高くなるためですが、極端に圧力が高い場合は固結が通常よりも早く進んでいる可能性があります。
その場合はゲル化時間を延長させ、地盤内の注入材の固結を遅らせます。
ゲル化時間を長くするには混合用水の温度を低くしたり、硬化剤の量を調整するなどの方法があります。
3)適当ではありません
薬液注入工事にて注入圧力が極端に低いまま上昇しない場合の原因として、注入材料のゲル化時間が長いことが挙げられます。
その場合はゲル化時間を短縮し、地盤内の固結を速めます。
ゲル化時間を短縮するには混合用水の温度を高くしたり、硬化剤の量を調整したりする方法があります。
4)適当ではありません
薬液注入時に地盤が隆起する原因として、注入圧力が高すぎるために大量の注入材が地盤内に注入されてしまった事などが挙げられます。
この場合は注入速度を低下させ、圧力を低くして施工する必要があります。
注入圧力が著しく低くなると、注入材が地盤内の目的箇所まで到達する前に固結を開始してしまうため、注意が必要です。
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02
適当なものは、1です。
1 .注入材が噴発した場合には、注入を一時中断して注入材のゲル化を待って再注入するか、注入仕様を変えて対処する。
適当です。
噴発(ふんぱつ)とは、砂礫層や地下水を多く含む地層に圧力をかける、もしくは圧力をかけるのをやめると、勢いよく砂礫や地下水が噴出することです。ゲル化を待つことでその後薬液を注入してもその圧力に耐えうる地盤となります。
2 .注入圧力が極端に高い場合、設計上の想定地盤と実地盤構成の相違や注入材の配合に原因が考えられ、ゲル化時間の短縮等の対策を考える。
適当ではありません。
注入圧力が高い場合は、実地盤の割裂が想定よりも少ないことなどが考えられます。注入材の配合を変更し、ゲル化時間を延長させ、浸透注入に切り替えるなどの対策を行うことで、注入圧力を低減させることができます。
3 .注入圧力が極端に低く、上昇傾向を示さない場合には、注入材のゲル化時間の増加、粘性の低下等を検討する。
適当ではありません。
注入圧力が低い場合は、地下水による希釈によりゲル化ができていないなどが考えられます。その場合は、ゲル化時間を短縮(低減)や粘性を増加することで希釈されることを防ぐことが対策として適しています。
4 .注入によって地盤が隆起した場合には、注入速度を増加し、高い注入圧で施工する等の対策が必要である。
適当ではありません。
隆起(りゅうき)とは、地盤内に何らかの内部圧力が生じ、地盤外へ変形して盛り上がることをいいます。注入速度を増加させると、より隆起による変形や噴出を発生させてしまう危険性がある為、圧力や速度は低下させる必要があります。
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03
1.適当です。噴発は高圧水層等のある地盤から起こりやすいため、注入材がゲル化して固まるのを待ってから再注入するか、注入仕様を変える必要があります。
2.適当ではありません。注入圧力が極端に高い場合は、ゲル化時間の延長等の対策を考えます。
3.適当ではありません。注入圧力が極端に低い場合は、ゲル化時間の短縮、粘性の増加等を検討します。
4.適当ではありません。注入によって地盤が隆起した場合には、注入速度を低下させ、低い注入圧で施工する等の対策が必要です。
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