2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度（後期）
薬液注入 問144

１）適当です

薬液注入工事を完了した後も定期的に現場での地下水を採取し、水質が基準を超えていないかを確認することが義務付けられています。

採水回数は工事着手前に１回、工事中は毎日１回以上、工事完了後は２週間が経過するまでは毎日１回以上、２週間を超えてから半年の間は月２回以上となります。

２）適当です

地下水等の水質の監視の事業主体は、薬液注入工事によって地下水及び公共用水域等の水質が汚染されるのを防止する目的のためにあります。

薬液を注入した箇所周辺の地下水及び公共水域の水質汚濁の状況を監視し、水質は有機物を含まない薬液を使用した場合は水素イオン濃度８.６以下、有機系を含む薬液を使用した場合は水素イオン濃度８.６以下でさらに過マンガン酸カリウム消費量が１０ｐｐｍ以下であることとされています。

３）適当です

観測用の地下水を採取する時は採水用に地盤を掘削し観測井を設けますが、状況に応じて既存の井戸が存在する場合はそれを利用しても差し支えありません。

採水は定められた期間と回数を遵守し、監視の結果水質が基準に適合していない場合や適合しないおそれが認められた場合はただちに工事を中止して必要措置を取る必要があります。

４）適当ではありません

観測用地下水の採水する地点は、水質監視の目的のために薬液注入箇所及びその周辺地域の地形や地盤の状況、また地下水の流れの方向などに応じて必要箇所を選定するようにします。

注入箇所からおよそ１０ｍ以内に少なくとも数か所、地下水採取のために地盤を掘削して観測井を設けなければなりません。

２０ｍというのは間違いなので、この設問は適当ではありません。

適当でないものは、４です。

1 .地下水の採水回数は、工事中は毎日1回以上、工事終了後2週間を経過するまでは毎日1回以上、工事終了後2週間経過後半年を経過するまでは月2回以上である。

適当です。

工事中及び工事後に水質が変化してしまった場合は、工事の中止あるいは水質汚濁に対する措置をとる必要があります。

2 .事業主体は、薬液注入による地下水及び公共用水域などの水質の汚濁を防止するため、薬液注入箇所周辺の地下水及び公共用水域などの水質の汚濁の状況を監視しなければならない。

適当です。

事業主体は、水質を監視するほかに、公共用水域へ注入機器の洗浄水及び排出水などを排出する場合があります。その排出水は、水素イオン濃度や生物化学的または化学的酸素要求量を検査し、適合したものでなければなりません。

3 .地下水などの水質の監視のための採水については、観測井を設けて行うものとし、既存の井戸を利用しても差し支えない。

適当です。

目的は対象地域の水質を調べるためであり、掘削ではありません。そのため、既存の井戸を利用することで地盤を乱さずに採水をすることができます。

4 .地下水の採水地点は、注入箇所及びその周辺地域の地形及び地盤の状況、地下水の流向などに応じて選定するものとし、注入箇所から概ね20m以内に少なくとも数箇所の採水地点を設けなければならない。

適当ではありません。

採水地点は注入箇所から概ね10m以内に設けなければなりません。

1.適当です。工事中は毎日1回以上、工事終了後2週間を経過するまでは毎日1回以上（地下水の状況に著しい変化がないと判断される場合は週1回以上）、2週間を経過後半年を経過するまでは、月2回以上です。

2.適当です。事業主体の水質監視は採水地点で採水したものを公的機関の検査によって行い、水質基準に適合しているか否かを判定することで行います。

3.適当です。観測井を設けて行い、状況に応じて既存の井戸を利用しても差し支えありません。

4.適当ではありません。注入箇所から概ね10m以内に少なくとも数箇所の採水地点を設けなければなりません。