2級土木施工管理技術の過去問 令和5年度(前期) 土木1 問8
この過去問の解説 (2件)
鉄筋コンクリート構造物はコンクリートと鉄筋とが一体となったもので、圧縮に強いコンクリートと、引張に強い鉄筋を組み合わせた耐久性の高い構造物です。鉄筋の加工・組立は、鉄筋コンクリート構造物をつくる際に欠かせない作業であるため、決まり事を理解して設問を解いてみましょう。
鉄筋は常温での加工を原則とします。以前は加熱しての加工を認めていましたが、加工する機械の性能が良くなったこともあり、原則常温加工となりました。(やむを得ず加熱加工する場合は責任技術者の承認が必要)加熱加工は適切な温度で行われなかった場合、鉄筋の強度低下や破断などが生じるおそれがあるためです。よって設問は適当です。
曲げ加工した鉄筋を曲げ戻すと強度が低下します。よって設問は適当です。
鉄筋どうしの交点の要所は、直径0.8mm 以上の焼きなまし鉄線(ホームセンターなどでも見かける番線のこと)または適切なクリップで結束します。スペーサーとは名前のとおりスペースをつくるもので、鉄筋のかぶり確保のために用いられます。よって設問は不適当です。
設問の通りです。鉄筋が錆びると、鉄筋コンクリート構造物の強度低下やひび割れの発生につながるため、長期間大気にさらす場合は鉄筋表面に防錆処理を施します。よって設問は適当です。
鉄筋コンクリート構造物の耐久性を高めるために、鉄筋の強度低下につながる行為(鉄筋の加熱加工、曲げ戻し、錆の発生)を原則行ってはならないことを理解しておきましょう。
鉄筋の加工及び組み立てに際しての留意点を整理しておくことが必要になります。
鉄筋は設計図書に指定された寸法及び形状に合わせて常温で正しく加工して組み立てなければなりせん。やむを得ず加熱して行う場合は、事前に試験施工を行い、手順等を定めて行うようにします。よってこの記述は適当です。
鉄筋の曲げ形状の施工に際しては、設計図書の鉄筋の曲げ半径に従い行います。
原則として曲げ加工した鉄筋を曲げ戻してはなりません。よってこの記述は適当です。
鉄筋の重ね継手は、設計図書が示す長さで重ね合わせて、直径0.8mm以上の焼なまし鉄線で数ヶ所を緊結するようにします。よってこの記述は不適当です。
鉄筋は大気に曝露されると酸化し錆が出ます。錆があると鉄筋コンクリートの強度低下や劣化の原因となるので、鉄筋には防錆処理を施す必要があります。よって、この記述は適当です。
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