2級土木施工管理技術の過去問 令和5年度(前期) 土木2 問14
この過去問の解説 (2件)
消波工は、波のエネルギーを分散または消失させ、高波や海岸の浸食を抑える目的で設置します。役割を理解したうえで設問を解いてみましょう。
乱積みや層積みで積まれたブロックの間を波が通過することで、波のエネルギーを低減させることができます。よって設問は適当です。
海岸の浸食が激しいところに異形コンクリートブロックを設置することで、浸食を防止できます。よって設問は適当です。
層積みは施工地盤や捨石面をかなりきれいにならさないとブロックが安定せず、外観も悪くなります。よって設問は不適当です。
乱積みは据付時の安定性は層積みに比べて劣りますが、沈下によりかみ合わせがよくなり安定していきます。よって設問は適当です。
層積みと乱積みの特徴を覚えておきましょう。
層積み
・整然として外観がよい
・設計通りに据付ができる
・施工に手間がかかり、曲線部の施工が難しい
・施工地盤に凹凸があると据付に支障
乱積み
・据付が容易なため作業効率がよい
・施工地盤に凹凸があっても据付に支障がない
・据付時は不安定だが、沈下とともに安定性が増す
・層積みに比べ、外観は劣る
消波工は主に海岸での堤防や護岸の前面に設置され、波の衝撃砕波圧を回避し打ち上げ高さを抑えて越波を防止する目的で施工されます。
堤防の波返し工や基礎工が波で洗堀されないように根固め工を設置し、それを波から守る形で消波工が外側から覆い保護をします。
適当です。
異形コンクリートブロックはお互いを積み合わせることによりかみ合わせ効果を発揮し、波の衝撃を解消して堤防や護岸の浸食を防ぐものです。
海岸に押し寄せた波はブロックに衝突、さらに重ねられたブロックの適度な間隙を通ることでその勢いが削がれ、波が堤防などを越えるのを防止します。
よってこの設問は適当であるため、不正解となります。
適当です。
異形コンクリートブロックは波浪時の波の勢いを減少させるとともに堤防の洗堀や浸食を防止するためにも使用されます。
大型のものが多く、その重量と複雑な形で高波の衝撃を解消し、海水などが堤防を越えて陸へ到達するのを防ぎます。
よってこの設問は適当であるため、不正解となります。
適当ではありません。
層積みは異形コンクリートブロックを規則正しく積み合わせたもので、見た目が整然としているため景観性が高くなります。
しかし水平に重ね合わせるため施工前には設計を十分に検討する必要があり、据え付ける場所も岩石や捨石など凹凸が認められる場合は施工に支障が発生します。
よってこの設問は適当ではないため、正解となります。
適当です。
異形コンクリートブロックの乱積みは層積みと違いブロックを不規則的に積んだものです。見た目は乱雑で波消しの性能が低いように感じますが、実際は層積みと性能は大差なく、波の衝撃と自重によりお互いのかみ合わせの具合が良くなります。
主に水底が荒れて層積みが不可能な場所や堤体が高く人の立入が無い場所、常に高波が発生する区域に施工されます。
よってこの設問は適当であるため、不正解となります。
異形コンクリートブロックはあまり教本で詳しく説明されないため、この問題で戸惑うかもしれません。ポイントは、異形コンクリートブロックの層積みと乱積みの違いです。
施工箇所の地形などの条件で層積みか乱積みかを決定しますが、この2つに間隙率や消波効果など性能の違いはありません。
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