2級土木施工管理技士 過去問
令和6年度(後期)
問68 (鋼構造物塗装 問2)

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問題

2級土木施工管理技士試験 令和6年度(後期) 問68(鋼構造物塗装 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

鋼橋の防食法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 耐候性鋼は、普通鋼材に銅、リン、クロム等の合金元素を添加し、鋼材表面を保護する錆層を形成させる高合金鋼である。
  • 塗装による防食は、鋼材表面に形成した塗膜が腐食の原因となる酸素と水や、塩類等の腐食を促進する物質を遮断し、鋼材を保護する。
  • 一般に、金属溶射皮膜は多孔質の皮膜であるため、溶射皮膜に別途、封孔処理を施す必要があるものが多い。
  • 溶融亜鉛めっきは、塩分の多い環境下では消耗が早いことから、飛来塩分量の多い地域や凍結防止剤の影響を受ける部材への適用には限界がある。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、鋼橋に用いられる主要な防食方法(耐候性鋼、塗装、金属溶射、溶融亜鉛めっき)について、それぞれの特徴や適用限界に関する知識を問うものです。

それぞれの防食法がどのようなメカニズムで鋼材を保護し、どのような条件下で効果的または限界があるのかを明確に区別することが重要です。

選択肢1. 耐候性鋼は、普通鋼材に銅、リン、クロム等の合金元素を添加し、鋼材表面を保護する錆層を形成させる高合金鋼である。

この記述は適当ではありません。

 

耐候性鋼は、普通鋼に少量の銅(Cu)、リン(P)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)などの合金元素を添加した低合金鋼です。高合金鋼ではありません。

選択肢2. 塗装による防食は、鋼材表面に形成した塗膜が腐食の原因となる酸素と水や、塩類等の腐食を促進する物質を遮断し、鋼材を保護する。

この記述は、塗装による防食の原理を正確に表しており、適当です。

選択肢3. 一般に、金属溶射皮膜は多孔質の皮膜であるため、溶射皮膜に別途、封孔処理を施す必要があるものが多い。

この記述は、金属溶射皮膜の特徴とその後の処理について正確に表しており、適当です。

選択肢4. 溶融亜鉛めっきは、塩分の多い環境下では消耗が早いことから、飛来塩分量の多い地域や凍結防止剤の影響を受ける部材への適用には限界がある。

この記述は、溶融亜鉛めっきの環境による適用限界を正確に表しており、適当です。

まとめ

鋼橋の防食は、構造物の長寿命化と維持管理コストの低減に直結するため、各防食法の特性と適用条件を深く理解しておくことが重要です。

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