2級土木施工管理技士 過去問
令和6年度(後期)
問79 (鋼構造物塗装 問13)

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問題

2級土木施工管理技士試験 令和6年度(後期) 問79(鋼構造物塗装 問13) (訂正依頼・報告はこちら)

現場ボルト接合部の塗装作業に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 溶融亜鉛めっき高力ボルトを用いる場合は、ピンテール跡が鋭利な形状となることが多く塗膜が十分に付きにくいので、ピンテール跡はグラインダで平滑にする必要がある。
  • 部材を高力ボルトで接合する継手部は、架設現場で部材の接合後に動力工具処理による素地調整を行って塗装する。
  • 現場継手部の部材端は、架設後、部材の突合せ部に生じる隙間のうち添接板に覆われない部分から錆が発生することがあるので、工場塗装時に塗装をしておくことが望ましい。
  • 現場連結部は、塗料が付きにくく一般部に比べ塗膜の弱点となりやすいので、現場接合後の塗装には長期耐久性に必要な膜厚が確保できる塗料を用いる必要がある。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、高力ボルト接合部の塗装作業における注意点、特に溶融亜鉛めっきボルトの使用時、継手部の素地調整と塗装、そして部材端や連結部の弱点対策に関する知識を問うものです。

選択肢1. 溶融亜鉛めっき高力ボルトを用いる場合は、ピンテール跡が鋭利な形状となることが多く塗膜が十分に付きにくいので、ピンテール跡はグラインダで平滑にする必要がある。

この記述は適当ではありません。

 

グラインダで研磨するとめっき層が除去され、下地の鋼材が露出してしまいます。

露出した鋼材はめっきによる犠牲防食作用の恩恵を受けられなくなり、その部分から錆が発生しやすくなります。

選択肢2. 部材を高力ボルトで接合する継手部は、架設現場で部材の接合後に動力工具処理による素地調整を行って塗装する。

この記述は、現場での高力ボルト接合部の塗装作業手順として適切であり、適当です。

選択肢3. 現場継手部の部材端は、架設後、部材の突合せ部に生じる隙間のうち添接板に覆われない部分から錆が発生することがあるので、工場塗装時に塗装をしておくことが望ましい。

この記述は、現場継手部の腐食対策として有効な工場塗装の重要性を述べており、適当です。

選択肢4. 現場連結部は、塗料が付きにくく一般部に比べ塗膜の弱点となりやすいので、現場接合後の塗装には長期耐久性に必要な膜厚が確保できる塗料を用いる必要がある。

この記述は、現場連結部の塗装における課題と、それに対する適切な塗料選定の必要性を述べており、適当です。

まとめ

現場ボルト接合部の塗装は、構造物の長期耐久性に直結する重要な作業であり、各材料や部位の特性を理解した上で、適切な方法を選択・実施することが求められます。

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