2級土木施工管理技士 過去問
令和6年度(後期)
問111 (鋼構造物塗装 問45)

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問題

2級土木施工管理技士試験 令和6年度(後期) 問111(鋼構造物塗装 問45) (訂正依頼・報告はこちら)

鋼橋塗装の施工管理に関する下記の文章中の(イ)〜(ニ)に当てはまる語句の組合せとして、適当なものは次のうちどれか。

・施工計画書の使用塗料の部分には、品名、規格、色、製造会社名、( イ )を記載する必要がある。
・施工記録は、塗装作業が良好な状態で行われていることを確認すると共に、事後に( ロ )に変状が生じた場合の原因調査や対策に役立つ情報を提供するため、適切に行う必要がある。
・( ハ )によって素地調整を行う場合は、黒皮や錆が完全に除去され鋼材面が露出した状態になっていることを確認する必要がある。
・塗料は、塗料缶内に密封されているので品質の変化は生じ難いが、( ニ )期間が長期にわたる場合は品質の変化が生じる恐れがあるので注意が必要である。
  • (イ)使用期間  (ロ)塗料  (ハ)動力工具  (ニ)作業
  • (イ)使用量  (ロ)塗膜  (ハ)ブラスト法  (ニ)保管
  • (イ)使用期間  (ロ)塗膜  (ハ)ブラスト法  (ニ)保管
  • (イ)使用量  (ロ)塗料  (ハ)動力工具  (ニ)作業

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この過去問の解説 (1件)

01

鋼橋塗装の問題は、専門用語の意味を正確に理解しているかが問われます。

それぞれの用語がどの工程で、どのような意味で使われるのかを整理して覚えておきましょう。

選択肢1. (イ)使用期間  (ロ)塗料  (ハ)動力工具  (ニ)作業

適当な組み合わせではありません。

選択肢2. (イ)使用量  (ロ)塗膜  (ハ)ブラスト法  (ニ)保管

適当な組み合わせです。

 

(イ)使用量
施工計画書には、工事で使用する資材の仕様や数量を明記する必要があります。塗料の場合、品名、規格、色、製造会社名といった品質に関する情報とあわせて、どの程度の量を使用するのかという「使用量(予定量)」を記載するのが基本です。

(ロ)塗膜
塗装工事が完了し、塗料が乾燥・硬化して形成された層を「塗膜(とまく)」と呼びます。塗装後に発生する剥がれ、膨れ、割れ、錆などの変状は、この「塗膜」に生じます。したがって、施工記録は将来「塗膜」に変状が生じた際の原因究明のための重要な資料となります。

(ハ)ブラスト法
素地調整(ケレン)とは、塗装の付着を良くするために、鋼材表面の錆や古い塗膜、汚れなどを除去する作業です。問題文の「黒皮(ミルスケール)や錆が完全に除去され鋼材面が露出した状態」というのは、最も清浄度が高い「1種ケレン」の状態を指します。この状態を作り出す代表的な方法が、研削材を高速で吹き付けて表面を研磨する「ブラスト法」です。

(ニ)保管
塗料には、品質が保証される有効期限(貯蔵安定期間)があります。塗料缶が密封されていても、「保管」期間が長期にわたると、成分の分離や変質など品質が劣化する恐れがあります。そのため、現場に搬入された塗料は、製造年月日や有効期限を確認し、適切に管理する必要があります。

選択肢3. (イ)使用期間  (ロ)塗膜  (ハ)ブラスト法  (ニ)保管

適当な組み合わせではありません。

選択肢4. (イ)使用量  (ロ)塗料  (ハ)動力工具  (ニ)作業

適当な組み合わせではありません。

まとめ

以下の事柄を重点的に理解しましょう。

 

施工計画:使用する資材の「品質」だけでなく「数量」も管理する。

塗装後の状態:液状のものが「塗料」、硬化したものが「塗膜」。不具合は「塗膜」に現れる。

素地調整(ケレン):「完全に除去」と来たら「ブラスト法(1種ケレン)」を連想する。

材料管理:塗料の品質は「保管」状態や期間に影響されることを理解する。

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