2級土木施工管理技士 過去問
令和6年度(後期)
問117 (薬液注入 問4)

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問題

2級土木施工管理技士試験 令和6年度(後期) 問117(薬液注入 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

土留め壁を用いて掘削を行う場合の掘削底面の安定に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • ヒービングは、軟らかい粘性土地盤を掘削する場合に、土留め壁背面側の土が掘削面に回り込み、掘削底面下の土の強度不足から掘削底面が隆起する現象をいう。
  • 盤ぶくれは、粘性土地盤等の難透水性地盤の下に被圧帯水層がある地盤を掘削する場合に、被圧地下水によって掘削底面が膨れ上がる現象をいう。
  • ボイリングは、粘性土地盤において掘削底面から水と土砂が湧き出して掘削底面下の地盤が受働抵抗を失い、土留め壁の安定を損ねる現象をいう。
  • パイピングは、土中の細かい土粒子が浸透水によって洗い流され、水みちができることにより、水と土砂が噴出する現象をいう。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、土留め掘削時に発生する可能性のある4つの破壊現象(ヒービング、盤ぶくれ、ボイリング、パイピング)について、その定義を正しく理解しているかを問うています。

これらの現象を攻略する最大のポイントは、「どの地盤で(砂か?粘土か?)」、「何が原因で(土の重さか?水圧か?)」起こるのかを明確に区別することです。


 

選択肢1. ヒービングは、軟らかい粘性土地盤を掘削する場合に、土留め壁背面側の土が掘削面に回り込み、掘削底面下の土の強度不足から掘削底面が隆起する現象をいう。

適当な記述です。

選択肢2. 盤ぶくれは、粘性土地盤等の難透水性地盤の下に被圧帯水層がある地盤を掘削する場合に、被圧地下水によって掘削底面が膨れ上がる現象をいう。

適当な記述です。

選択肢3. ボイリングは、粘性土地盤において掘削底面から水と土砂が湧き出して掘削底面下の地盤が受働抵抗を失い、土留め壁の安定を損ねる現象をいう。

この記述は適当ではありません。

 

ボイリングは、水が沸騰するように砂と水が噴き出す現象で、「砂質土地盤」で発生します。

原因は、土留め壁の内外の水位差によって生じる上向きの浸透水の力が、砂の水中での重さを上回ることです。

選択肢4. パイピングは、土中の細かい土粒子が浸透水によって洗い流され、水みちができることにより、水と土砂が噴出する現象をいう。

適当な記述です。

まとめ

特に、「ヒービング(粘土)」と「ボイリング(砂)」の地盤条件の違いは、試験で最も狙われやすい引っかけポイントです。

この点を意識して学習してください。


 

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