2級土木施工管理技士 過去問
令和7年度(前期)
問19 (土木(ユニットC) 問3)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

2級土木施工管理技士試験 令和7年度(前期) 問19(土木(ユニットC) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

コンクリート構造物の耐久性を向上させる対策に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 凍害対策として、膨張材を使用する。
  • 中性化対策として、鉄筋のかぶりをできるだけ大きくする。
  • 塩害対策として、水セメント比をできるだけ大きくする。
  • アルカリシリカ反応対策として、流動化剤を使用する。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、コンクリート構造物の主要な劣化要因である凍害、中性化、塩害、アルカリシリカ反応に対する対策について問うものです。

 

 それぞれの劣化メカニズムを理解し、それに効果的な対策を正確に把握しておくことが、構造物の長寿命化に不可欠です。

選択肢1. 凍害対策として、膨張材を使用する。

誤りです。

 

膨張材は、コンクリートの乾燥収縮によるひび割れを抑制するために用いられるものであり、凍害対策としては適当ではありません。

選択肢2. 中性化対策として、鉄筋のかぶりをできるだけ大きくする。

適当です。

 

 

選択肢3. 塩害対策として、水セメント比をできるだけ大きくする。

誤りです。

 

塩害対策は、水セメント比をできるだけ小さくします。

選択肢4. アルカリシリカ反応対策として、流動化剤を使用する。

誤りです。

 

流動化剤は、コンクリートの流動性を高めるための混和剤であり、アルカリシリカ反応対策には直接関係ありません。

まとめ

この問題のポイントは、コンクリートの各劣化要因と、それに対する適切な対策の組合せを正確に理解しているかどうかです。

参考になった数6

02

この問題は、コンクリート構造物の劣化現象の対策について問われています。
コンクリート構造物を長持ちさせるために、それぞれの劣化現象に応じた対策を
正しく理解しておくことが必要不可欠です。

 

選択肢1. 凍害対策として、膨張材を使用する。

誤りです。
凍害対策には、AE剤を用いてコンクリート中に微細な気泡を入れる方法が有効です。
膨張材は、乾燥収縮やひび割れの抑制には役立ちますが、凍害対策にはなりません。

選択肢2. 中性化対策として、鉄筋のかぶりをできるだけ大きくする。

適当です。
中性化は、空気中の二酸化炭素がコンクリート中に入ることで鉄筋が錆びやすくなることです。
対策として、鉄筋のかぶり厚さをできるだけ大きくすることで二酸化炭素の侵入を防ぐことができます。
 

選択肢3. 塩害対策として、水セメント比をできるだけ大きくする。

誤りです。
塩害対策は、水セメント比をできるだけ小さくすることで、コンクリートを密にし、水や塩分が入りにくくすることです。
水セメント比を大きくしてしまうと、劣化しやすくなります。
 

選択肢4. アルカリシリカ反応対策として、流動化剤を使用する。

誤りです。
流動化剤コンクリートの流動性を高めるもので、アルカリシリカ反応の対策にはなりません。
[補足]
アルカリシリカ反応とは、骨材の中のシリカとセメント中のアルカリ分が反応して

コンクリートが膨らみひび割れが起きる現象です。
~対策~
・低アルカリセメントを使用し反応を抑える。
・反応性の少ない骨材を使用し、原因を避ける。
・混和材(フライアッシュなど)を利用し、アルカリの働きを抑制する

まとめ

覚え方のコツとして、「劣化現象」と「キーワード」をセットで覚えてみましょう。

凍害 → AE剤

中性化 → かぶり厚さを十分確保する

塩害 → 水セメント比を小さくする

アルカリシリカ反応→ 低アルカリセメント・反応の少ない骨材・フライアッシュ

この4つをしっかりと整理しておきましょう!

参考になった数0