二級建築士の過去問
平成29年(2017年)
学科1(建築計画) 問4

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問題

二級建築士試験 平成29年(2017年) 学科1(建築計画) 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

室内の空気環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

※ 工業標準化法が改正されたことにより、令和元年(2019年)7月1日より、「日本工業規格(JIS)」は「日本産業規格(JIS)」に変わりました。 <参考>  それに伴い、当設問の選択肢中の文言を変更しました。

 

<改題> 建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令の改正(令和4年4月1日施行)により、一酸化炭素の含有率の基準値について、要件の変更がありました。これに伴い元となる設問文を一部改題し、現行法に沿う形に修正しました。

<参考>

  • 室における全般換気とは、一般に、室全体に対して換気を行い、その室における汚染質の濃度を薄めることをいう。
  • 温度差換気において、外気温度が室内温度よりも高い場合、中性帯よりも下方から外気が流入する。
  • 居室の必要換気量は、一般に、居室内の二酸化炭素濃度の許容値を基準にして算出する。
  • 居室において、一般に、一酸化炭素濃度の許容値は、0.0006%(6ppm)である。

  • 日本産業規格(JIS)及び日本農林規格(JAS)において定められているホルムアルデヒド放散量による等級区分の表示記号では、「F☆☆☆」より「F☆☆☆☆」のほうが放散量は小さい。

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この過去問の解説 (2件)

01

以下に解説します。

選択肢1. 室における全般換気とは、一般に、室全体に対して換気を行い、その室における汚染質の濃度を薄めることをいう。

記述は正しいです。
室における全般換気は、室全体に新鮮な空気を供給し、熱や臭気、有害な燃焼ガス、粉じんなどを除去することが目的とされています。

選択肢2. 温度差換気において、外気温度が室内温度よりも高い場合、中性帯よりも下方から外気が流入する。

記述は誤りです。
外気温度が室内の空気温度よりも高い場合は、室の上部では内側へ向かう圧力が生じ、室の下部では外側へ向かう圧力が生じることになります。これは、暖かい空気が冷たい空気よりも軽いからです。
したがって、中性帯より上方では室外空気の流入、下方では流出が生じます。

選択肢3. 居室の必要換気量は、一般に、居室内の二酸化炭素濃度の許容値を基準にして算出する。

記述は正しいです。
必要換気量は、一般に、二酸化炭素(CO₂)の許容濃度を基準として算出されます。

選択肢4.

居室において、一般に、一酸化炭素濃度の許容値は、0.0006%(6ppm)である。

記述は正しいです。
建築基準法施行令より、二酸化炭素の含有率は0.1%(1,000ppm)以下に保つことが規定されています。

選択肢5. 日本産業規格(JIS)及び日本農林規格(JAS)において定められているホルムアルデヒド放散量による等級区分の表示記号では、「F☆☆☆」より「F☆☆☆☆」のほうが放散量は小さい。

記述は正しいです。
シックハウス対策のため、ホルムアルデヒドを放散する建築材料は、ホルムアルデヒドの発散速度に応じて、4種類に分類され、内装仕上げの制限を受けます。☆(スターマーク)の数が多い建築材料ほど、発散速度が遅く、放散量は小さいです。

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02

以下に解説します。

選択肢1. 室における全般換気とは、一般に、室全体に対して換気を行い、その室における汚染質の濃度を薄めることをいう。

設問の通りです。

選択肢2. 温度差換気において、外気温度が室内温度よりも高い場合、中性帯よりも下方から外気が流入する。

誤りです。

冷たい空気は暖かい空気よりも重いため、温度差換気をする場合、外気温度が室内温度よりも高いと、外気は中性帯より上方から流入します。

選択肢3. 居室の必要換気量は、一般に、居室内の二酸化炭素濃度の許容値を基準にして算出する。

設問の通りです。

選択肢4.

居室において、一般に、一酸化炭素濃度の許容値は、0.0006%(6ppm)である。

設問の通りです。
二酸化炭素の許容値は0.1%(1,000ppm)です。

選択肢5. 日本産業規格(JIS)及び日本農林規格(JAS)において定められているホルムアルデヒド放散量による等級区分の表示記号では、「F☆☆☆」より「F☆☆☆☆」のほうが放散量は小さい。

設問の通りです。

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