二級建築士の過去問
平成30年(2018年)
学科1(建築計画) 問15

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問題

二級建築士試験 平成30年(2018年) 学科1(建築計画) 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

文化施設の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 劇場において、演目に応じて舞台と観客席との関係を変化させることができるように、アダプタブルステージ形式を採用した。
  • 博物館において、学芸員の研究部門は、収蔵部門に近接して配置した。
  • 美術館において、ミュージアムショップを、エントランスホールに面して配置した。
  • コンサートホールにおいて、演奏者と聴衆との一体感を生み出すことを意図して、ステージを客席が取り囲むシューボックス型の空間形式を採用した。
  • コミュニティセンターにおいて、図書室や会議室などのゾーンと体育室や実習室などのゾーンとは、離して配置した。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「4」です。

1.設問通りです。
「アダプタブル」とは適応させるという意味合いがあるため、変化をさせることができるステージ様式を「アダプタブルステージ」と呼びます。

2.設問通りです。
博物館等に展示する作品は、収蔵庫に展示物を保管します。
そのため、移動距離を少なくし展示物の負担を少なくするために、研究部門は近接させて配置します。

3.設問通りです。
美術館におけるミュージアムショップは、エントランスホール近くに配置します。
近隣住民の作品を売買したり、展示している作品紹介のためにエントランス近くに配置します。

4.誤りです。
シューボックス型は、前方にステージがあるタイプの空間形式です。
ステージを客席が取り囲む空間形式は、アリーナ型です。

5.設問通りです。
図書室や会議室は、静音領域となります。
そのため、比較的騒がしくなる体育室等とは、離して計画します。

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02

1.設問通りです。
アダプタブルステージ形式とは、演目に応じて舞台と客席の配置を変更できる舞台形式です。
「プロセニアアムステージ」「オープンステージ」などがあります。

2.設問通りです。
学芸員とは美術館や博物館の展示物を研究する職員のことです。
収蔵部門とは収蔵品を保管する場所のことです。
学芸員が研究に集中できるように、収蔵部門は研究部門に隣接させます。

3.設問通りです。
ミュージアムショップとは館内に設けられた売店のことです。
エントランスホールとは入り口にある広間のことです。
美術館にあるエントランスホールは、鑑賞終わりに売店に立ち寄れるように計画することが多いです。

4.誤りです。
コンサートホールには「シューボックス型」と「アリーナ型」があります。
シューボックス型は演奏者と対面する形式です。
ステージを客席が取り囲む形式はアリーナ型です。

5.設問通りです。
コミュニティーセンターとは、交流を深めることを目的とした公共施設のことです。
図書館や会議室は、静かな環境が求められるので、体育室や実習室とは離して配置します。

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03

1. 記述は正しいです
 状況に応じて、プロセニアムステージ⇔センターステージ⇔オープンステージにすることができ、多用途の劇場に採用されることが多い形式です。

2. 記述は正しいです
 博物館はもっぱら調査研究の活動を行うので、調査研究部門と展示部門の面積は同程度となるようにし、調査研究部門は収蔵室と近接して効率的な動線の計画をするようにします。

3. 記述は正しいです
 販売部門は住民に開かれた施設として利用しやすい位置に配します。

4. 基準は不適当です
 エンドステージ(シューボックス型)は対面形式のオープンステージです。
 設問の取り囲むステージは、スラストステージ(三方囲み)・センターステージ(四方囲み)になります。

5. 記述は正しいです
 複合施設の場合は、各部門の騒音・振動に考慮しながら、それぞれの連携を図れるようにゾーニングします。

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