二級建築士の過去問
平成30年(2018年)
学科3(建築構造) 問18
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問題
二級建築士試験 平成30年(2018年) 学科3(建築構造) 問18 (訂正依頼・報告はこちら)
建築物の耐震設計、構造計画等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 耐震設計の一次設計では、まれに発生する地震(中程度の地震)に対して建築物の損傷による性能の低下を生じないことを確かめる。
- 鉄筋コンクリート造の建築物は、一般に、鉄骨造や木造の建築物より単位床面積当たりの重量が大きいので、構造設計においては地震力よりも風圧力に対する検討が重要となる。
- エキスパンションジョイントのみで接している複数の建築物については、それぞれ別の建築物として構造計算を行う。
- 建築物は、一般に、屋根や床の面内剛性を高くし、地震力や風圧力などの水平力に対して建築物の各部が一体となって抵抗できるように計画する。
- 地震時に建築物のねじれが生じないようにするため、建築物の重心と剛心との距離ができるだけ小さくなるように計画する。
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この過去問の解説 (2件)
01
1、耐震設計の一次設計では、まれに発生する地震(中程度の地震)に対して建築物の損傷による性能の低下を生じないことを確かめます。
したがって正しい記述となります。
また二次設計では、極めてまれに発生する地震(大地震)に対して建築物の損傷はやむを得ないとしますが、倒壊し人命にかかわることのないように設計します。
2、 鉄筋コンクリート造の建築物は、鉄骨造や木造の建築物より単位床面積当たりの重量が大きいので、構造設計においては風圧力よりも地震力に対する検討が重要となります。
重量が大きければ風圧力には耐えられる反面、地震力に対しての影響が大きくなるためです。
したがって誤りの記述となります。
3、エキスパンションジョイントのみで接している複数の建築物についてはそれぞれ別の建築物として構造計算を行います。
したがって正しい記述となります。
4、建築物は、屋根や床の面内剛性を高くし地震力や風圧力などの水平力に対して建築物の各部が一体となって抵抗できるように計画します。
したがって正しい記述となります。
5、地震時に建築物のねじれが生じないようにするため、建築物の重心と剛心との距離ができるだけ小さくなるように計画します。
重心と剛心との距離の関係を偏心率といいます。
したがって正しい記述となります。
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02
2次設計では、極めてまれに発生する地震(大地震時)に対して建築物の倒壊や崩壊しないことを確かめます。
2. 記述は誤りです
重量建築物の場合は、固有周期に影響するので、構造設計においては地震力について検討することが最も重要になる。
3. 記述は正しいです
複雑な形状の建築物になると、構造的弱点をなくすためにエキスパンションジョイントなどで構造分離をして解消します。
4. 記述は正しいです
水平構面の剛性を高くすることは、水平外力に対してねじれなどを生じさせないように働くため、効果的に抵抗します。
5. 記述は正しいです
重心と剛心が離れていると、建築物の弱点となる部分の損傷が激しくなるので、なるべく避けて計画します。
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