二級建築士の過去問
令和元年(2019年)
学科3(建築構造) 問11

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問題

二級建築士試験 令和元年(2019年) 学科3(建築構造) 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • ボルト接合においては、一般に、接合部が降伏する前に、木材に割裂、せん断、引張り等による脆(ぜい)性的な破壊が生じないようにする。
  • 針葉樹合板を釘で接合する場合、打込み過ぎにより釘頭部が合板に過度にめり込むと、終局耐力や靱(じん)性が低下しやすくなる。
  • ドリフトピン接合は、ボルト接合と異なり、降伏後の耐力上昇が期待できないので、終局せん断耐力は降伏耐力とほぼ同じ値となる。
  • ボルト接合部において、せん断を受けるボルトの間隔は、木材の繊維に対する加力方向の違いに関係なく一定とする。
  • 木ねじ接合部は、一般に、ねじ部分の影響により、釘接合部に比べて変形性能が小さい。

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この過去問の解説 (2件)

01

1. 記述は正しいです
 木材が破壊を起こす前に、接合部のボルトが降伏するように設計します。
せん断を受ける接合部のボルトは、靭性の性能を上げるために細長いボルトを用いるようにします。

2. 記述は正しいです
 合板に釘が極度にめり込んでしまうと、その部分が局所破壊されて(パンチングアウト)しまい、構造として機能しなくなります。

3. 記述は正しいです
 ドリフトピン接合は、ボルト接合よりも接合部の剛性が高くなります。
そのために脆性の性質になるため、終局せん断耐力は降伏耐力として考えます。

4. 記述は誤りです
 せん断を受けるボルト接合のボルト間隔は、繊維方向に力が生じる場合と繊維と垂直方向に力が生じる場合とでは異なります。

5. 記述は正しいです
 ねじ接合は、釘接合に比べてスクリューで強固に緊結するために、接合部分の変形は少なくなります。

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02

1. 正しい記述です。
ボルト接合の接合部が降伏する前に、木材に割裂、せん断、引張り等による脆(ぜい)性的な破壊が生じないようにします。

2. 正しい記述です。
釘のめり込みは、合板の耐力低下を引き起こすので避けます。

3. 正しい記述です。
ドリフトピン接合は、ドリフトピンといわれる金物を使って、柱、梁、土台を接合する工法です。

4. 不適当な記述です。
ボルト接合部において、せん断を受けるボルトの間隔は、木材の繊維方向と繊維に直角になる方向の場合で異なります。

5. 正しい記述です。
木ねじ接合部は、釘接合部に比べて変形しづらくなります。

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