二級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科1(建築計画) 問9
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問題
二級建築士試験 令和2年(2020年) 学科1(建築計画) 問9 (訂正依頼・報告はこちら)
吸音・遮音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 同じ厚さの一重壁であれば、一般に、壁の単位面積当たりの質量が2倍になると、垂直入射する音の透過損失は3dB大きくなる。
- 室間音圧レベル差(D値)は、隣接する2室間の空気音の遮音性能を評価するものであり、その数値が大きいほど性能が優れている。
- 吸音材料は、一般に、音の透過性が高いので、遮音性能を期待できない。
- 多孔質材料の吸音率は、一般に、低音域より高音域のほうが大きい。
- 残響時間は、音源から発生した音が停止してから、室内の平均音圧レベルが60dB低下するまでの時間をいう。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は1です。
各選択肢の解説は以下のとおりです。
1→単層壁の透過損失は、単位面積当たりの質量(面密度)M[㎏/㎡]、入射する音の周波数f[Hz]が大きいほど、大きくなります。
これを単層壁の質量則といい、次の式で表されます。
透過損失=20×log10(f・M)- 42.5(dB)
壁の厚さが2倍になると、面密度が2倍となるので、透過損失は約6㏈増加します。
よって、誤りです。
2→設問のとおり正しいです。
室間の遮音等級は、2室間の平均音圧レベル差を測定し、値が大きいほど、室間の遮音性能が高いことを表します。
3→設問のとおり正しいです。
吸音率とは、入射する音のエネルギーに対する反射音以外の音のエネルギーの割合で表されます。
4→設問のとおり正しいです。
多孔質材料は高音域の吸音率は大きいですが、低音域の吸音率は小さく、多孔質材料の厚さを増すと、特に中低音域の吸音率が増加します。
5→設問のとおり正しいです。
同じ大きさの部屋なら、室内仕上げの吸音率を大きくするほど残響時間は短くなり、明瞭度は高くなります。
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02
吸音、遮音の、原理と方法を、過去問より、しっかりと理解しましょう
記述は誤りで、6dB、透過損失が大きくなります。
D値は数値が大きいほど、遮音性能が高いので、記述の通りで正しいです。
記述の通りで正しいです。
グラスウールなどを使う多孔質材料は、高音の吸音率が高いので、正しいです。
記述の通りで正しいです。
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03
正解は「同じ厚さの一重壁であれば、一般に、壁の単位面積当たりの質量が2倍になると、垂直入射する音の透過損失は3dB大きくなる。」です。
誤。
一重壁では、壁の厚さ(面密度)が2倍になると、透過損失は6dB増加します。
単位面積あたりの質量が大きいほど、または周波数の高い音ほど透過損失が大きくなり、遮音性が高くなります。
式では、「透過損失=20×log10(f・M)- 42.5(dB)」(f:周波数、m:綿密度)と表します。
周波数が2倍になったときも透過損失は6dB増加します。
正。
室間音圧レベル差は2室の音圧レベルを測定して、数値で表します。
音源室と受音室の差が大きいと、遮音性が高いということになります。
正。
音をよく吸収する材料は透過率が高いため、遮音効果は期待できません。
正。多孔質材料は主に高音域が多く吸収されます。
板状材料は主に低音域を吸音します。
穿孔板材料は主に低音域や中音域を吸音します。
正。
残響時間は、音が停止してから室内の平均音圧レベルが60dB低下するまでの時間をいいます。
残響時間は室容積に比例し、吸音力には反比例します。
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