二級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科2(建築法規) 問4

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問題

二級建築士試験 令和2年(2020年) 学科2(建築法規) 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

木造2階建て、延べ面積200m2の共同住宅の計画に関する次の記述のうち、建築基準法に適合しないものはどれか。ただし、国土交通大臣が定めた構造方法は考慮しないものとする。
  • 階段(高さ3.0mの屋外の直階段)の高さ1.5mの位置に、踏幅1.0mの踊場を設けた。
  • 各戸の界壁は、その構造を界壁に必要とされる遮音性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣の認定を受けたものとし、かつ、小屋裏又は天井裏に達するものとした。
  • 居室以外の室において、密閉式燃焼器具のみを設けたので、換気設備を設けなかった。
  • 居間(床面積20m2、天井の高さ2.4m)に機械換気設備を設けるに当たり、「居室を有する建築物の換気設備についてのホルムアルデヒドに関する技術的基準」による有効換気量を、20m3/hとした。
  • 寝室の天井の高さを2.4mとし、便所の天井の高さを2.0mとした。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は4です。

各選択肢の解説は以下のとおりです。

1→令第23条第1項の表(1)、(2)に該当がなく、令第24条第1項より高さ3ⅿ以内ごとに踊り場を設ける必要がないため、設問の階段は適合しています。

2→法第30条第1項に適合しています。

3→法第28条第3項、令第20条の3第1項第1号に適合しています。

4→令第20条の8第1項第1号の規定より、

必要換気量=0.5×20×2.4=24㎥/hとなり、有効換気量20㎥/hは必要換気量未満のため、適合していません。

よって誤りです。

5→令第21条に適合しています。

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02

建築基準法と建築基準法施工令のどちらも確認する必要があるため、注意して読み解きましょう。

選択肢1. 階段(高さ3.0mの屋外の直階段)の高さ1.5mの位置に、踏幅1.0mの踊場を設けた。

設問は、令第23条第1項の表に当てはまらないため、踊り場を設ける必要がありません。

選択肢2. 各戸の界壁は、その構造を界壁に必要とされる遮音性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣の認定を受けたものとし、かつ、小屋裏又は天井裏に達するものとした。

法第30条第1項では共同住宅の各戸の界壁について記載されています。

法第30条第1項1号では、構造を界壁に必要とされる遮音性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣の認定を受けたものという記載があります。

また、法第30条第1項2号では、小屋裏又は天井裏に達するものという記載があります。

選択肢3. 居室以外の室において、密閉式燃焼器具のみを設けたので、換気設備を設けなかった。

法第28条第3項、令第20条の3第1項第1号を合わせて読むと、密閉式燃焼器具等以外の火を使用する設備又は器具を設けていない室では、換気設備を設けなければなりません。密閉式燃焼器具等を設けている場合は、換気設備を設ける必要がありません。

選択肢4. 居間(床面積20m2、天井の高さ2.4m)に機械換気設備を設けるに当たり、「居室を有する建築物の換気設備についてのホルムアルデヒドに関する技術的基準」による有効換気量を、20m3/hとした。

令第20条の8第1項第1号にホルムアルデヒドに関する記載があります。

Vr=nAh

Vr:必要有効換気量

n:住宅等の居室は0.5、その他居室は0.3

A:居室の床面積

h:居室の天井高さ

この式に設問を当てはめると、

Vr=nAh

 =0.5×20×2.4

 =24㎥/hとなります。

設問の20㎥/hでは足りません。

よって誤りです。

選択肢5. 寝室の天井の高さを2.4mとし、便所の天井の高さを2.0mとした。

令第21条により、居室の天井高さは2.1m以上でなければいけません。

便所は居室ではないので、2.0mでも問題ありません。

まとめ

界壁や天井の高さについては覚えておくと選択肢を絞ることができます。

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