二級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科1(建築計画) 問5

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問題

二級建築士試験 令和3年(2021年) 学科1(建築計画) 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

結露に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 冬期において、外壁の室内側表面結露を防止するためには、断熱強化により、外壁の室内側壁面温度を上昇させることが有効である。
  • 外壁の内部結露を防止させるためには、防湿層を断熱材の外気側に配置することが有効である。
  • 地下室において、夏期に生じる結露は、換気をすることによって増加する場合がある。
  • 床下結露には、室内から侵入した水蒸気が結露するものや、地盤からの水蒸気が非暖房室の冷たい床板に触れて結露するものなどがある。
  • 小屋裏結露を防止するためには、天井面での防湿を行い、小屋裏換気を促進するために十分な換気口を確保することが有効である。

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この過去問の解説 (2件)

01

1.正しいです。

  表面結露とは、壁体表面温度が室内の結露温度より低いと水分を含んだ空気が冷やされ結露温度以下となり表面に水滴が付着することです。よって、断熱強化により室内側壁面温度を上昇させることは結露防止に有効となります。

2.間違いです。

  冬期において断熱材の室外側は温度が低いため、ここに室内側に空気が入ると結露しやすくなります。よって、断熱材に室内側の空気が流れ込まないよう室内側に防湿材を設置することが有効となります。

3.正しいです。

  夏季は地下室の室内温度が外気が低くなるため、湿度を含んだ空気が流れ込むことで地下室内で結露が起こる事があります。  

 

4.正しいです。

  暖房時、床下の空間が室内よりも気温が低くなり、湿度を含んだ室内の空気や地盤面の水蒸気が床下へ流れ込むことにより結露が起こりやすくなります。

 

5.正しいです。

  天井に断熱材や防湿材を設けていても小屋裏への湿気の侵入を防止することは難しいため、断熱材や防湿材と合わせて小屋裏換気をにより湿気を排出することが結露防止に有効な方法となります。

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02

1 〇

冬期において、外壁内側の温度が低いと室内からの湿気が水分に変わり結露が起こります。

外壁内側の温度が高ければ飽和水蒸気量をオーバーすることが少なくなる(許容できる水蒸気量が多い)為、結露は起きづらくなります。

2 ×

内部結露を防止させるためには、防湿層を断熱材の室内側に設置する事が有効となります。

外気側という記載は間違いです。

3 〇

夏季の温度が高く、湿度を含んだ空気が地下室内に入ってくると、低温の地下室では湿気の状態を保つことができなくなり結露となります。換気をすると外部の湿った空気が入ってくるため、結露が促進される場合があります。

4 〇

結露は湿気を含んだ温かい空気が入ってきて、その空気が冷やされることにより気体の状態を維持できなくなり、水蒸気から水に変化します。

床下は比較的温度が低いため、室内や地盤からの空気が侵入し、冷たい壁面に触れることにより上記の現象が発生し、結露する場合があります。

5 〇

小屋裏では、夏暑く、冬に寒くなりやすいです。室内との温度差が大きいと小屋裏内の結露に繋がる為、天井面から室内の湿度を防湿するとともに、十分な換気を行い結露が起こりづらい環境を整えることが大切です。

よって問の答えは 2 となります。

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