二級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科3(建築構造) 問7
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問題
二級建築士試験 令和3年(2021年) 学科3(建築構造) 問7 (訂正依頼・報告はこちら)
荷重及び外力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 同一の室において、積載荷重の大小関係は、一般に、「地震力の計算用」>「大梁及び柱の構造計算用」>「床の構造計算用」である。
- 積雪荷重の計算に用いる積雪の単位荷重は、多雪区域以外の区域においては、積雪量1cmごとに20N/m2以上とする。
- 風圧力の計算に用いる平均風速の高さ方向の分布を表す係数Erは、同じ地上高さの場合、一般に、地表面粗度区分がⅢよりⅡのほうが大きくなる。
- 地震力の計算に用いる建築物の設計用一次固有周期(単位s)は、鉄筋コンクリート造の場合、建築物の高さ(単位m)に0.02を乗じて算出する。
- 擁壁に作用する土圧のうち、主働土圧は、擁壁が地盤から離れる方向に変位するときに、最終的に一定値に落ち着いた状態で発揮される土圧である。
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この過去問の解説 (3件)
01
1:誤。
積載荷重の代償関係は、「床の構造計算用」>「大梁及び柱の構造計算用」>「地震力の計算用」となります。
2:正。
積雪の単位荷重は、積雪量1cmごとに20N/㎡以上とします。多雪区域では、異なる定めにできます。
3:正。
平均風速の高さ方向の分布を表す係数Erは、地上高さが同じ場合、地表面粗度区分はⅢよりⅡの方が大きくなります。
4:正。
設計用一次固有周期は、鉄筋コンクリート造の場合は建築物の高さに0.02を乗じます。木造と鉄骨造の場合は建築物の高さに0.03を乗じます。
5:正。
主働土圧は、擁壁が地盤から離れる方向に変位するときに、最終的に一定値に落ち着いた状態で発揮される土圧です。
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02
最も不適当な選択肢は、
同一の室において、積載荷重の大小関係は、一般に、「地震力の計算用」>「大梁及び柱の構造計算用」>「床の構造計算用」である。
です。
地震力による荷重は建物全体で受けることができるため、積載荷重は小さくなります。
一方、床にかかる荷重は床自体で支持しなければならないので、積載荷重は大きくなります。
以上より、積載荷重の大小関係は、
「床の構造計算用」>「大梁及び柱の構造計算用」>「地震力の計算用」
となります。
各選択肢の解説は以下のとおりです。
不適当な選択肢です。
積載荷重の大小関係は、
「床の構造計算用」>「大梁及び柱の構造計算用」>「地震力の計算用」
となります。
正しい選択肢です。
積雪の単位荷重は、多雪区域以外であれば、積雪量1cmごとに20N/㎡(1㎡あたり20N以上)として計算します。
正しい選択肢です。
地表面粗度区分はⅠ~Ⅳの区域に分かれており、ローマ数字が大きいほど、建物が多く建っている(地表面が粗い)ことを示しています。
また、建物が多く建っている(地表面が粗く、地表面粗度区分が大きい)方が、風が通り抜けにくくなり、平均風速の高さ方向の分布を表す係数Erは小さくなります。
つまり、平均風速の高さ方向の分布を表す係数Erは、地表面粗度区分がⅢよりⅡのほうが、建っている建物が少ないため、大きくなると言えます。
正しい選択肢です。
設計用一次固有周期は、高さh × ( 0.02 + 0.01α ) で算出します。
αの値は、鉄筋コンクリート造の場合は0、鉄骨造の場合は1です。
鉄筋コンクリート造の場合の設計用一次固有周期は、高さh×0.02で算出します。
正しい選択肢です。
擁壁に作用する土圧は、受働土圧、静止土圧、主働土圧 の3種類があります。
主働土圧は、擁壁が地盤から離れるように移動するときに、地盤が水平方向に伸びて次第に水平土圧が減少し、最終的に一定値に落ち着いた状態で発揮される土圧です。
なお、土圧の大小関係は、
受働土圧 > 静止土圧 > 主働土圧 となります。
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03
荷重及び外力に関する問題です。
不適当な内容です。
一般に、「床の構造計算用」>「大梁及び柱の構造計算用」>「地震力の計算用」です。
正しい内容です。
積雪の単位荷重は、積雪量1cmごとに20N/m2以上とします。
正しい内容です。
地表面粗度区分はⅠ~Ⅳまであり、Ⅰ>Ⅱ>Ⅲ>Ⅳとなります。
正しい内容です。
設計用一次固有周期Tは、T=h(0.02+0.01a)[RC造 a=0、S造 a=1]
となり、T=0.02hとなります。
正しい内容です。
主働土圧は、構造体が地盤から離れる側に移動した場合の構造体に作用する圧力です。
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