二級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科3(建築構造) 問14
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問題
二級建築士試験 令和3年(2021年) 学科3(建築構造) 問14 (訂正依頼・報告はこちら)
鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 部材の曲げ破壊は、脆性的な破壊であり、建築物の崩壊につながるおそれがあるので、せん断破壊よりも先行しないように設計する。
- 柱は、一般に、負担している軸方向圧縮力が大きくなると、変形能力は小さくなる。
- 壁板における開口部周囲及び壁端部の補強筋は、一般に、D13以上の異形鉄筋を用いる。
- 梁せいは、建築物に変形又は振動による使用上の支障が起こらないことを計算によって確かめた場合を除き、梁の有効長さの1/10を超える値とする。
- 柱梁接合部における帯筋比は、一般に、0.2%以上とする。
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この過去問の解説 (3件)
01
1:誤。
曲げ破壊は靭性破壊、せん断破壊は脆性破壊です。
脆性破壊は建築物の破壊につながる恐れがあるため、せん断破壊を先行させないようにします。
2:正。
柱は、負担している軸方向圧縮力が大きくなると、変形能力(靭性)は小さくなります。
3:正。
開口周囲および壁端部の補強筋は、D13以上の異形鉄筋を用います。
4:正。
梁せいは、建築物に変形または振動による使用上の支障が起こらないことを計算によって確かめない場合は、梁の有効長さの1/10を超える値とします。
5:正。
柱梁接合部における帯筋比は、0.2%以上とします。
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02
鉄筋コンクリート造の問題です。
不適当な内容です。
建築物の崩壊につながる脆性的な破壊は、「せん断破壊」によって生じるため、「曲げ破壊を先行するように」設計します。
正しい内容です。
一般的に柱は、負担している軸方向圧縮力が大きくなると、変形能力は小さくなります。
正しい内容です。
開口部周囲及び壁端部の補強筋は、D13以上かつ壁筋と同径以上の異形鉄筋を用います。
正しい内容です。
梁せいは、梁の内法寸法の1/10を超える値とします。
正しい内容です。
柱梁接合部における帯筋比は、一般に、0.2%以上とします。
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03
最も不適当な選択肢は、
「部材の曲げ破壊は、脆性的な破壊であり、建築物の崩壊につながるおそれがあるので、せん断破壊よりも先行しないように設計する。」です。
曲げ破壊は延性的な破壊です。また、せん断破壊は脆性的な破壊です。
「曲げ破壊」と「せん断破壊」を入れ替えて、誤った選択肢とした出題です。
せん断破壊は脆性的な破壊なので、曲げ破壊よりも先行しないように設計します。
各選択肢の解説は以下のとおりです。
不適当な選択肢です。
建築物の崩壊には、曲げ破壊(粘り強い、延性的な破壊)と、せん断破壊(もろい、脆性的な破壊)があります。
せん断破壊が先行して発生すると、建築物が一気に崩壊する危険な破壊となってしまいます。
そのため、曲げ破壊がせん断破壊より先行するように(曲げ破壊→せん断破壊の順番になるように)設計します。
正しい選択肢です。
柱にかかる軸方向圧縮力が大きくなると、靭性が小さくなり、変形能力も小さくなります。
正しい選択肢です。
壁面の開口部周囲や壁端部の補強筋はD13以上の異形鉄筋を使用します。
※参考
スラブ開口、スラブ段差、スラブ出隅・入隅の補強筋も、一般にD13以上の異形鉄筋とします。
なお、柱や梁の打ち増し部の補強主筋は、D16以上の異形鉄筋とします。
正しい選択肢です。
鉄筋コンクリート造の場合、梁せいは、一般的にスパン(有効長さ)の1/10程度とします。
ただし、建築物に変形又は振動による使用上の支障が起こらないことを計算によって確かめた場合は、梁せいをスパン(有効長さ)の1/10より小さくすることができます。
正しい選択肢です。
柱梁接合部の帯筋比は、一般に、0.2%以上が必要です。
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