二級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科3(建築構造) 問22
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問題
二級建築士試験 令和3年(2021年) 学科3(建築構造) 問22 (訂正依頼・報告はこちら)
コンクリートに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- コンクリートの水素イオン濃度(pH)は、12~13程度のアルカリ性を示すので、鉄筋の腐食を抑制する効果がある。
- フライアッシュを使用すると、コンクリートのワーカビリティーは良好になるが、一般に、中性化速度は速くなる。
- プラスティック収縮ひび割れは、コンクリートが固まる前に、コンクリートの表面が急激に乾燥することによって生じるひび割れである。
- コンクリートのスランプは、空気量が増えると大きくなる。
- AE剤の使用により、コンクリート中に微細な独立した空気泡が連行され、耐凍害性を低下させる。
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この過去問の解説 (3件)
01
1:正。
コンクリートはアルカリ性であり、鉄筋の腐食を抑制する効果があります。
しかし、空気中の炭酸ガスによって中性化していきます。表面から中性化が進み、鉄筋部分まで中性化が進むと鉄筋は錆びやすくなります。
2:正。
フライアッシュセメントは、ワーカビリティーが良好になりますが、中性化速度は速くなります。
3:正。
プラスティック収縮ひび割れは、コンクリートが固まる前にコンクリートの表面から急激に乾燥することによって生じるひび割れです。
4:正。
コンクリートのスランプは、空気量が増えると大きくなります。
5:誤。
AE剤はコンクリートのワーカビリティーおよび耐久性を向上させます。
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02
建築材料(コンクリート)に関する問題です。
正しい内容です。
コンクリートはpH12強のアルカリ性であるため、鉄筋の防錆保護の役割を果たします。
正しい内容です。
フライアッシュを使用すると、コンクリートのワーカビリティーは良好になります。
しかし、中性化速度は速くなります。
正しい内容です。
設問の通りです。
可塑性を持ち、力を加えると変形する状態をプラスティックな状態といいます。
正しい内容です。
コンクリートの空気量を増やすと、流動性が良くなりスランプは大きくなります。
不適当な内容です。
AE剤を使用すると、耐凍害性やワーカビリティ-、耐久性は「向上」します。
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03
最も不適当な選択肢は、
「AE剤の使用により、コンクリート中に微細な独立した空気泡が連行され、耐凍害性を低下させる。」
です。
AE剤を使用すると、コンクリート中に微細な空気泡が混入し、耐凍害性を向上させることができます。
各選択肢の解説は以下のとおりです。
正しい選択肢です。
コンクリートは強いアルカリ性を示します。
鉄筋は酸性のものに触れると酸化して錆が発生するため、アルカリ性のコンクリートで覆うことで腐食を抑制できます。
正しい選択肢です。
フライアッシュは、石炭を燃焼させた際に出る灰のことです。
フライアッシュを使用すると、ワーカビリティーの向上、長期強度の向上、水和熱の低減、乾燥収縮の低減といったメリットがありますが、一般的に、中性化速度が速くなるというデメリットがあります。
(ポゾラン反応によってコンクリート中の水酸化カルシウム成分が消費され、中性化速度が速くなるとされています。)
正しい選択肢です。
プラスティック収縮ひび割れとは、コンクリートが固まる前に、コンクリートの表面が急速に乾燥して収縮することでひび割れが発生することです。
※プラスティック=可塑性、形を変えやすい
正しい選択肢です。
コンクリートのスランプは、空気量が増えると大きくなります。
不適当な選択肢です。
AE剤を使用すると、コンクリート中に微細な空気泡が混入し、耐凍害性を向上させることができます。
また、ワーカビリティも向上します。
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