二級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科4(建築施工) 問10

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

二級建築士試験 令和3年(2021年) 学科4(建築施工) 問10 (訂正依頼・報告はこちら)

コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • ひび割れの発生を防止するため、所要の品質が得られる範囲内で、コンクリートの単位水量をできるだけ小さくした。
  • 構造体強度補正値は、特記がなかったので、セメントの種類及びコンクリートの打込みから材齢28日までの予想平均気温に応じて定めた。
  • コンクリートの強度試験は、打込み日及び打込み工区ごと、かつ、150m3以下にほぼ均等に分割した単位ごとに行った。
  • コンクリートの品質基準強度は、設計基準強度と耐久設計基準強度との平均値とした。
  • 日平均気温の平年値が25℃を超える期間のコンクリート工事において、特記がなかったので、荷卸し時のコンクリートの温度は、35℃以下となるようにした。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

1:正。

単位水量が多いほど乾燥収縮量が大きくなり、ひび割れの恐れがあります。

ひび割れを防止するためには、単位水量はできる限り小さくします。

2:正。

構造体強度補正値は特記がない場合、

セメントの種類およびコンクリートの打ち込みから材齢28日までの予想平均気温に応じて定めます。

  • 3:正。

コンクリートの強度試験は、打込み日および打込み工区ごと、かつ150㎥以下にほぼ均等に分割した単位ごとに行います。

4:誤。

コンクリートの品質基準強度は、設計基準強度と耐久設計基準強度を確保するために、品質の基準として定める強度のことです。

コンクリートの品質基準強度は、設計基準強度と耐久設計基準強度のうち、大きい方の値とします。

よって平均値ではないため、誤答です。

  • 5:正。

日平均気温の平年値が25℃を超える期間のコンクリート工事では、荷卸し時のコンクリートの温度は35℃以下にします。

参考になった数15

02

最も不適当な選択肢は、

「コンクリートの品質基準強度は、設計基準強度と耐久設計基準強度との平均値とした。」

です。

コンクリートの品質基準強度は、構造設計の時の設計基準強度と、建物の耐用年数に応じた耐久設計基準強度の、両方を満たす強度とします。

つまり、品質基準強度Fqは、設計基準強度Fcと耐久設計基準強度Fdのうち、大きい方とします。

各選択肢の解説は以下のとおりです。

選択肢1. ひび割れの発生を防止するため、所要の品質が得られる範囲内で、コンクリートの単位水量をできるだけ小さくした。

正しい選択肢です。

単位水量が大きいほど乾燥収縮によるひび割れが発生しやすくなるので、ひび割れ防止のために、所定の品質の範囲内で単位水量を小さくします。

選択肢2. 構造体強度補正値は、特記がなかったので、セメントの種類及びコンクリートの打込みから材齢28日までの予想平均気温に応じて定めた。

正しい選択肢です。

構造体強度補正値は、特記が無い場合は、セメントの種類と養生期間中の予想平均気温から定めます。

選択肢3. コンクリートの強度試験は、打込み日及び打込み工区ごと、かつ、150m3以下にほぼ均等に分割した単位ごとに行った。

正しい選択肢です。

コンクリートの強度試験は、打込み日ごと、打込み工区ごとに、150㎥以下でほぼ均等になるように行います。

選択肢4. コンクリートの品質基準強度は、設計基準強度と耐久設計基準強度との平均値とした。

不適当な選択肢です。

品質基準強度Fqは、設計基準強度Fcと耐久設計基準強度Fdのうち、大きい方とします。

・設計基準強度Fcは、構造設計時に用いる強度です。

・耐久設計基準強度Fdは、建物の耐用年数を元にして決まる強度です。

上記2つの両方を満たす強度(=大きい方の強度)を品質基準強度Fqと言います。

選択肢5. 日平均気温の平年値が25℃を超える期間のコンクリート工事において、特記がなかったので、荷卸し時のコンクリートの温度は、35℃以下となるようにした。

正しい選択肢です。

日平均気温の平年値が25℃を超える期間のコンクリート工事は、荷卸し時のコンクリートの温度は、35℃以下となるようにします。

なお、「日平均気温の平年値が25℃を超える期間」に適用するコンクリートは「暑中コンクリート」と呼ばれます。

参考になった数3

03

コンクリート工事に関する問題です。

選択肢1. ひび割れの発生を防止するため、所要の品質が得られる範囲内で、コンクリートの単位水量をできるだけ小さくした。

正しい内容です。

コンクリートの単位水量が大きくなると、乾燥収縮によるひび割れが生じやすくなるため、所要の品質が得られる範囲内でできるだけ小さくします。

選択肢2. 構造体強度補正値は、特記がなかったので、セメントの種類及びコンクリートの打込みから材齢28日までの予想平均気温に応じて定めた。

正しい内容です。

構造体強度補正値は、特記がない場合はセメントの種類及びコンクリートの打込みから材齢28日までの予想平均気温に応じて定めます。

選択肢3. コンクリートの強度試験は、打込み日及び打込み工区ごと、かつ、150m3以下にほぼ均等に分割した単位ごとに行った。

正しい内容です。

1回のコンクリート強度試験は、コンクリートの打込み日及び打込み工区ごとに行います。

1日及び打込み工区の数量が150m3を超える場合は、150m3以下にほぼ均等に分割した単位ごとに行います。

選択肢4. コンクリートの品質基準強度は、設計基準強度と耐久設計基準強度との平均値とした。

不適当な内容です。

コンクリートの品質基準強度は、設計基準強度と耐久設計基準強度の大きい方の値を取ります。

選択肢5. 日平均気温の平年値が25℃を超える期間のコンクリート工事において、特記がなかったので、荷卸し時のコンクリートの温度は、35℃以下となるようにした。

正しい内容です。

日平均気温の平年値が25℃を超える期間のコンクリート工事においては、荷卸し時のコンクリートの温度は、35℃以下となるようにします。

参考になった数2