二級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科4(建築施工) 問17

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問題

二級建築士試験 令和3年(2021年) 学科4(建築施工) 問17 (訂正依頼・報告はこちら)

屋根工事及び防水工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 木造2階建て住宅の平家部分の下葺きに用いるアスファルトルーフィングは、壁面との取合い部において、その壁面に沿って250mm立ち上げた。
  • 木造住宅の樋工事において、硬質塩化ビニル製の雨樋を使用し、特記がなかったので、軒樋の樋受金物の取付け間隔を1.8mとした。
  • 木造住宅の粘土瓦葺における瓦の留付けに使用する緊結線は、径0.9mmのステンレス製のものとした。
  • 鉄筋コンクリート造建築物の陸屋根のアスファルト防水工事において、アスファルトルーフィングの上下層の継目が同一箇所とならないように張り付けた。
  • 鉄筋コンクリート造建築物の陸屋根のウレタンゴム系高伸長形塗膜防水工法(密着工法)において、防水材の塗継ぎの重ね幅については100mmとした。

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この過去問の解説 (3件)

01

1:正。

下葺きは、屋根下地として結露や湿気を防ぐためのものです。

下葺きのアスファルトルーフィングにおいて、壁面との取合い部は壁面に沿って250mm立ち上げます。

アスファルトルーフィングを重ねるときは、水が流れる方向には100mm以上、水の流れの垂直方向には200mm以上重ね合せるということも一緒に覚えておきましょう。

2:誤。

軒樋の樋受金物の取り付け間隔は、1.0m以下です。よって、1.8mは誤りです。

たて樋の樋受金物の取り付け間隔は、1.2m以下です。

3:正。

粘土瓦葺の瓦の止め付けに使用する緊結線は、

径0.9mm以上とし、ステンレス線または合成樹脂等で被覆された銅線を使用します。

  • 4:正。

アスファルトルーフィングは、上下層の継目が同一箇所とならないようにします。

5:正。

防水材の塗継ぎの重ね幅は100mm以上とします。

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02

最も不適当な選択肢は、

「木造住宅の樋工事において、硬質塩化ビニル製の雨樋を使用し、特記がなかったので、軒樋の樋受金物の取付け間隔を1.8mとした。」

です。

硬質塩化ビニル製の雨樋の取付間隔は、軒どいの場合は1.0m以下とします。

1.8m間隔では長すぎます。

各選択肢の解説は以下のとおりです。

なお、試験後の法改正により正誤が入れ替わった選択肢があります。

選択肢1. 木造2階建て住宅の平家部分の下葺きに用いるアスファルトルーフィングは、壁面との取合い部において、その壁面に沿って250mm立ち上げた。

正しい選択肢です。

屋根下葺と壁面の取り合い部分にアスファルトルーフィングを立ち上げる場合は、250mm以上とします。

選択肢2. 木造住宅の樋工事において、硬質塩化ビニル製の雨樋を使用し、特記がなかったので、軒樋の樋受金物の取付け間隔を1.8mとした。

不適当な選択肢です。

硬質塩化ビニル製の雨樋の取付間隔は、たてどいや横走り管は1.2m以下、軒どい1.0m以下とします。

選択肢3. 木造住宅の粘土瓦葺における瓦の留付けに使用する緊結線は、径0.9mmのステンレス製のものとした。

※出題当時(2021年度)は正しい選択肢でしたが、2022年1月の法改正により不適当な選択肢となりました。

粘土瓦葺における瓦の留付けは、さび止め・防腐措置をした釘またはネジで緊結します。

銅線や鉄線などによる緊結は不適当です。

選択肢4. 鉄筋コンクリート造建築物の陸屋根のアスファルト防水工事において、アスファルトルーフィングの上下層の継目が同一箇所とならないように張り付けた。

正しい選択肢です。

アスファルトルーフィングの上下層の継目は、同一箇所とならないようにずらして張り付けます。

選択肢5. 鉄筋コンクリート造建築物の陸屋根のウレタンゴム系高伸長形塗膜防水工法(密着工法)において、防水材の塗継ぎの重ね幅については100mmとした。

正しい選択肢です。

ウレタンゴム系塗膜防水の塗継ぎの重ね幅は、100mm以上とします。

また、補強布の重ね幅は50mm以上とします。

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03

屋根工事、防水工事に関する問題です。

選択肢1. 木造2階建て住宅の平家部分の下葺きに用いるアスファルトルーフィングは、壁面との取合い部において、その壁面に沿って250mm立ち上げた。

正しい内容です。

壁面との取合い部は、下葺材を壁面に沿って250㎜以上立ち上げます。

選択肢2. 木造住宅の樋工事において、硬質塩化ビニル製の雨樋を使用し、特記がなかったので、軒樋の樋受金物の取付け間隔を1.8mとした。

不適当な内容です。

軒樋の樋受金物の取付け間隔は「1.0m以下」とします。

竪樋の樋受金物の取付け間隔は1.2m以下とします。

選択肢3. 木造住宅の粘土瓦葺における瓦の留付けに使用する緊結線は、径0.9mmのステンレス製のものとした。

正しい内容です。

粘土瓦葺で使用する結束線は、合成繊維等で被覆した径1.0㎜以上の銅線又は径0.9㎜以上のステンレス製とします。

選択肢4. 鉄筋コンクリート造建築物の陸屋根のアスファルト防水工事において、アスファルトルーフィングの上下層の継目が同一箇所とならないように張り付けた。

正しい内容です。

アスファルトルーフィングの上下層の継目は同一箇所にしないように施工します。

選択肢5. 鉄筋コンクリート造建築物の陸屋根のウレタンゴム系高伸長形塗膜防水工法(密着工法)において、防水材の塗継ぎの重ね幅については100mmとした。

正しい内容です。

塗膜防水の塗継ぎの重ね幅は100㎜以上とします。

補強布の重ね幅は50㎜以上とします。

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