二級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科2(建築法規) 問12

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問題

二級建築士試験 令和4年(2022年) 学科2(建築法規) 問12 (訂正依頼・報告はこちら)

都市計画区域内における道路等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
  • 幅員25mの自動車のみの交通の用に供する道路のみに6m接している敷地には、原則として、建築物を建築することができない。
  • 建築基準法上の道路に該当しない幅員6mの農道のみに2m以上接する敷地における、延べ面積150m2の一戸建て住宅については、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合には建築することができる。
  • 非常災害があった場合において、非常災害区域等(防火地域以外の区域とする。)内に、地方公共団体が、災害救助を目的として、その災害が発生した日から1月以内にその工事に着手する応急仮設建築物の敷地は、道路に2m以上接しなければならない。
  • 土地区画整理法による幅員8mの道路の地盤面下に設ける建築物は、特定行政庁の許可を受けることなく建築することができる。
  • 公衆便所は、特定行政庁が通行上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可した場合においては、道路内に建築することができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

誤った選択肢は、

「非常災害があった場合において、非常災害区域等(防火地域以外の区域とする。)内に、地方公共団体が、災害救助を目的として、その災害が発生した日から1月以内にその工事に着手する応急仮設建築物の敷地は、道路に2m以上接しなければならない。」

です。

非常災害時に建てる仮設建築物などは、建築基準法の規定が緩和されます。

災害が発生した日から1月以内で工事に着手する応急仮設建築物は、建築基準法令の規定が適用されないため、道路に2m以上接する必要はありません。(法第85条 第1項

各選択肢の解説は以下のとおりです。

選択肢1. 幅員25mの自動車のみの交通の用に供する道路のみに6m接している敷地には、原則として、建築物を建築することができない。

正しい選択肢です。

建築物の敷地は道路に2m以上接する必要がありますが、「自動車のみの交通の用に供する道路」は、前述の敷地に接する道路の対象からは除かれています。(法第43条 第1項 第1号

そのため、選択肢のように「自動車のみの交通の用に供する道路のみ」に接している敷地には建築物を建築することができません。

選択肢2. 建築基準法上の道路に該当しない幅員6mの農道のみに2m以上接する敷地における、延べ面積150m2の一戸建て住宅については、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合には建築することができる。

正しい選択肢です。

幅員4m以上の道路に該当しない道(農道など)に2m以上接する建築物は、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合は、建築することができます。(法第43条 第2項 第1号

選択肢3. 非常災害があった場合において、非常災害区域等(防火地域以外の区域とする。)内に、地方公共団体が、災害救助を目的として、その災害が発生した日から1月以内にその工事に着手する応急仮設建築物の敷地は、道路に2m以上接しなければならない。

誤った選択肢です。

災害が発生した日から1月以内にその工事に着手する応急仮設建築物については、防火地域以外の区域であれば、建築基準法令は適用されません。(法第85条第1項

そのため、法第43条 第1項の道路に2m以上接する規定も適用されません。

選択肢4. 土地区画整理法による幅員8mの道路の地盤面下に設ける建築物は、特定行政庁の許可を受けることなく建築することができる。

正しい選択肢です。

道路内に建築物を建築する場合は特定行政庁の許可が必要ですが、地盤面下に設ける建築物の場合は、特定行政庁の許可を受けずに建築することができます。(法第44条 第1項 第1号

選択肢5. 公衆便所は、特定行政庁が通行上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可した場合においては、道路内に建築することができる。

正しい選択肢です。

公衆便所や巡査派出所は、特定行政庁が通行上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可した場合は、道路内に建築することができます。(法第44条 第1項 第2号

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02

道路における建築に関する問題です。

選択肢1. 幅員25mの自動車のみの交通の用に供する道路のみに6m接している敷地には、原則として、建築物を建築することができない。

法第43条第1項第1号により、正しいです。

選択肢2. 建築基準法上の道路に該当しない幅員6mの農道のみに2m以上接する敷地における、延べ面積150m2の一戸建て住宅については、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合には建築することができる。

法第43条第2項第1号、規則第10条の3第1項第1号により、正しいです。

選択肢3. 非常災害があった場合において、非常災害区域等(防火地域以外の区域とする。)内に、地方公共団体が、災害救助を目的として、その災害が発生した日から1月以内にその工事に着手する応急仮設建築物の敷地は、道路に2m以上接しなければならない。

法第85条第1項第1号により、建築基準法の適用を受けないため、誤った内容です。

選択肢4. 土地区画整理法による幅員8mの道路の地盤面下に設ける建築物は、特定行政庁の許可を受けることなく建築することができる。

法第44条第1項第1号により、正しいです。

選択肢5. 公衆便所は、特定行政庁が通行上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可した場合においては、道路内に建築することができる。

法第44条第1項第2号により、正しいです。

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03

道路に関する問題は、丁寧に建築基準法を読み解きましょう。

選択肢1. 幅員25mの自動車のみの交通の用に供する道路のみに6m接している敷地には、原則として、建築物を建築することができない。

正。

法第43条第1項第1号より、

建築物の敷地は、道路に2m以上接しなければなりませんが、

除かれるものの中に自動車のみの交通の用に供する道路があります。

選択肢2. 建築基準法上の道路に該当しない幅員6mの農道のみに2m以上接する敷地における、延べ面積150m2の一戸建て住宅については、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合には建築することができる。

正。

法第43条第2項第1号より、

幅員4m以上の道に2m以上接する建築物は、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合は、建築することができます。

選択肢3. 非常災害があった場合において、非常災害区域等(防火地域以外の区域とする。)内に、地方公共団体が、災害救助を目的として、その災害が発生した日から1月以内にその工事に着手する応急仮設建築物の敷地は、道路に2m以上接しなければならない。

誤。

法第85条第1項より、仮設建築物に対する制限の緩和についての記載があり、建築基準法の規定は適用されません。

防火地域以外の区域の場合、設問の条件の敷地は、道路に2m以上接する必要はありません。

選択肢4. 土地区画整理法による幅員8mの道路の地盤面下に設ける建築物は、特定行政庁の許可を受けることなく建築することができる。

正。

法第44条第1項第1号より、

地盤面下に設ける建築物の場合は、特定行政庁の許可を受けずに建築することができます。

選択肢5. 公衆便所は、特定行政庁が通行上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可した場合においては、道路内に建築することができる。

正。

法第44条第1項第2号より、

公衆便所は、特定行政庁が通行上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可した場合は、道路内に建築することができます。

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