二級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科2(建築法規) 問20

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

二級建築士試験 令和4年(2022年) 学科2(建築法規) 問20 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
  • 「簡易な構造の建築物に対する制限の緩和」の規定の適用を受ける建築物は、建築基準法第20条(構造耐力)の規定が適用されない。
  • 建築工事等において深さ1.5m以上の根切り工事を行なう場合に設けなければならない山留めについては、土圧によって山留めの主要な部分の断面に生ずる応力度が、コンクリートの場合にあっては、短期に生ずる力に対する許容応力度を超えないことを計算によって確かめなければならない。
  • 建築基準法第27条(耐火建築物等としなければならない特殊建築物)の規定に違反があった場合において、その違反が建築主の故意によるものであるときは、設計者又は工事施工者を罰するほか、当該建築主も罰則の適用の対象となる。
  • 建築基準法第48条(用途地域等)第1項から第14項までの規定に違反した場合における当該建築物の建築主は、100万円以下の罰金に処せられる。
  • 災害危険区域に関する規定は、都市計画区域及び準都市計画区域以外の区域においても適用される。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

誤った選択肢は

「簡易な構造の建築物に対する制限の緩和」の規定の適用を受ける建築物は、建築基準法第20条(構造耐力)の規定が適用されない

です。

簡易な構造の建築物の場合は、一部の規定が適用除外となりますが、法第20条(構造耐力)の規定は適用除外にならない(=適用される)です。(法第84条の2令第136条の91011

各選択肢の解説は以下のとおりです。

選択肢1. 「簡易な構造の建築物に対する制限の緩和」の規定の適用を受ける建築物は、建築基準法第20条(構造耐力)の規定が適用されない。

誤った選択肢です。

「簡易な構造の建築物に対する制限の緩和」の規定の適用を受ける建築物は、一部の条文の規定が適用除外となります。(法第84条の2令第136条の91011

具体的には下記の条文です。

法 第22条~26条

法 第27条 第1項、第3項

法 第35条の2

法 第61条

法 第67条 第1項

令 第112条

令 第114条

令 第5章の2

上記の中に法第20条は含まれないため、構造耐力の規定は適用除外とはなりません

選択肢2. 建築工事等において深さ1.5m以上の根切り工事を行なう場合に設けなければならない山留めについては、土圧によって山留めの主要な部分の断面に生ずる応力度が、コンクリートの場合にあっては、短期に生ずる力に対する許容応力度を超えないことを計算によって確かめなければならない。

正しい選択肢です。

深さ1.5m以上の根切工事を行う場合は、地盤の崩壊や周囲への影響がない場合を除いて、山留めを設けなければならないです。(令 第136条の3 第4項

この山留めは、土圧による応力度が、コンクリートの短期許容応力度を超えないことを計算によって確かめなければならないです。(令 第136条の3 第5項 第1号~3号

選択肢3. 建築基準法第27条(耐火建築物等としなければならない特殊建築物)の規定に違反があった場合において、その違反が建築主の故意によるものであるときは、設計者又は工事施工者を罰するほか、当該建築主も罰則の適用の対象となる。

正しい選択肢です。

規定への違反が建築主の故意によるものであるときは、設計者または工事施工者だけでなく、建築主も罰則の適用の対象となります。

法第98条 第2項など

選択肢4. 建築基準法第48条(用途地域等)第1項から第14項までの規定に違反した場合における当該建築物の建築主は、100万円以下の罰金に処せられる。

正しい選択肢です。

法第48条第1項~14項の規定に違反した場合は、当該建築物の建築主は、100万円以下の罰金に処せられます。

法第101条 第5項

選択肢5. 災害危険区域に関する規定は、都市計画区域及び準都市計画区域以外の区域においても適用される。

正しい選択肢です。

災害危険区域に関する規定は法第39条に記載されており、都市計画区域及び準都市計画区域以外の区域でも適用されます。

※参考

法第3章(法第41条の2~第68条の8)の規定は、都市計画区域及び準都市計画区域内に限り、適用されます。

参考になった数11

02

さまざまな内容の問題です。

焦らずに建築基準法を確認しましょう。

選択肢1. 「簡易な構造の建築物に対する制限の緩和」の規定の適用を受ける建築物は、建築基準法第20条(構造耐力)の規定が適用されない。

誤。

法第84条の2に、「簡易な構造の建築物に対する制限の緩和」が記載されています。

法第20条は含まれていません。

選択肢2. 建築工事等において深さ1.5m以上の根切り工事を行なう場合に設けなければならない山留めについては、土圧によって山留めの主要な部分の断面に生ずる応力度が、コンクリートの場合にあっては、短期に生ずる力に対する許容応力度を超えないことを計算によって確かめなければならない。

正。

令第136条の3第4項より、

建築工事等において深さ1.5m以上の根切り工事を行なう場合において、山留めを設けなければなりません。

また、令第136条の3第5項より、

山留めは、コンクリートの場合にあっては、短期に生ずる力に対する許容応力度を超えないことを計算によって確かめる必要があります。

選択肢3. 建築基準法第27条(耐火建築物等としなければならない特殊建築物)の規定に違反があった場合において、その違反が建築主の故意によるものであるときは、設計者又は工事施工者を罰するほか、当該建築主も罰則の適用の対象となる。

正。

法第98条第1項第2号法第98条第2項より、

規定への違反が建築主の故意によるものであるときは、設計者又は工事施工者、建築主が罰則の適用の対象となります。

選択肢4. 建築基準法第48条(用途地域等)第1項から第14項までの規定に違反した場合における当該建築物の建築主は、100万円以下の罰金に処せられる。

正。

法第101条第5号より、

建築基準法第48条第1項から第14項までの規定に違反した場合における当該建築物の建築主は、100万円以下の罰金の対象となります。

選択肢5. 災害危険区域に関する規定は、都市計画区域及び準都市計画区域以外の区域においても適用される。

正。

法第39条に災害危険区域に関する規定について記載されています。

法第2章の規定は、都市計画区域及び準都市計画区域以外の区域においても適用されます。

参考になった数0

03

建築基準法全般に関する問題です。

選択肢1. 「簡易な構造の建築物に対する制限の緩和」の規定の適用を受ける建築物は、建築基準法第20条(構造耐力)の規定が適用されない。

法第84条の2により、第20条は適用されない規定に該当しないため、誤った選択肢です。

選択肢2. 建築工事等において深さ1.5m以上の根切り工事を行なう場合に設けなければならない山留めについては、土圧によって山留めの主要な部分の断面に生ずる応力度が、コンクリートの場合にあっては、短期に生ずる力に対する許容応力度を超えないことを計算によって確かめなければならない。

法第90条、令第136条の3第4項、第5項第3号ロにより、正しいです。

選択肢3. 建築基準法第27条(耐火建築物等としなければならない特殊建築物)の規定に違反があった場合において、その違反が建築主の故意によるものであるときは、設計者又は工事施工者を罰するほか、当該建築主も罰則の適用の対象となる。

法第98条第2項により、正しいです。

選択肢4. 建築基準法第48条(用途地域等)第1項から第14項までの規定に違反した場合における当該建築物の建築主は、100万円以下の罰金に処せられる。

法第101条第1項第5号により、正しいです。

選択肢5. 災害危険区域に関する規定は、都市計画区域及び準都市計画区域以外の区域においても適用される。

法第39条により、正しいです。

参考になった数0