二級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科3(建築構造) 問7

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問題

二級建築士試験 令和4年(2022年) 学科3(建築構造) 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

構造計算における荷重及び外力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 暴風時における建築物の転倒や柱の引抜き等を検討する際に、建築物の実況に応じて積載荷重を低減した数値によるものとした。
  • 多雪区域において、長期に生ずる力の計算に用いる積雪荷重として、短期に生ずる力の計算に用いる積雪荷重の0.35倍の数値とした。
  • 許容応力度等計算において、地盤が著しく軟弱な区域として指定された区域内における木造の建築物の標準せん断力係数C0を、0.3として地震力を算定した。
  • 建築物の地下部分の各部分に作用する地震力として、当該部分の固定荷重と積載荷重との和に水平震度kを乗じて計算した。
  • 地下水位以深に位置する地下外壁面に対して、土圧だけでなく、水圧も考慮した。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は「多雪区域において、長期に生ずる力の計算に用いる積雪荷重として、短期に生ずる力の計算に用いる積雪荷重の0.35倍の数値とした。」です。

選択肢1. 暴風時における建築物の転倒や柱の引抜き等を検討する際に、建築物の実況に応じて積載荷重を低減した数値によるものとした。

暴風時における建築物の転倒、柱の引抜き等を検討する場合、積載荷重は、建築物の実況に応じて低減した数値によるものとします。

したがって正しい記述となります。

選択肢2. 多雪区域において、長期に生ずる力の計算に用いる積雪荷重として、短期に生ずる力の計算に用いる積雪荷重の0.35倍の数値とした。

多雪区域において、長期に生ずる力の計算に用いる積雪荷重は、短期に生ずる力の計算に用いる積雪荷重の『0.7倍』の数値とします。

したがって誤った記述となります。

選択肢3. 許容応力度等計算において、地盤が著しく軟弱な区域として指定された区域内における木造の建築物の標準せん断力係数C0を、0.3として地震力を算定した。

許容応力度等計算において、地盤が著しく軟弱な区域として指定された区域内における木造の建築物の標準せん断力係数C0は、原則として、0.3以上とします。

したがって正しい記述となります。

選択肢4. 建築物の地下部分の各部分に作用する地震力として、当該部分の固定荷重と積載荷重との和に水平震度kを乗じて計算した。

P(地震力)= W(建物重量)× k(水平震度) となります。

W(建物重量)は 固定荷重 + 積載荷重 です。

したがって正しい記述となります。

選択肢5. 地下水位以深に位置する地下外壁面に対して、土圧だけでなく、水圧も考慮した。

地下外壁面には、土圧と地下水位以深の水圧がかかります。

したがって正しい記述となります。

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02

構造計算に関する問題です。数値等を気をつけて解きましょう。

選択肢1. 暴風時における建築物の転倒や柱の引抜き等を検討する際に、建築物の実況に応じて積載荷重を低減した数値によるものとした。

正。

暴風時における建築物の転倒、柱の引抜き等を検討する際、建築物の実況に応じて積載荷重は低減した数値によるものとします。

選択肢2. 多雪区域において、長期に生ずる力の計算に用いる積雪荷重として、短期に生ずる力の計算に用いる積雪荷重の0.35倍の数値とした。

誤。

多雪区域において、長期に生ずる力の計算に用いる積雪荷重は、短期に生ずる力の計算に用いる積雪荷重の「0.7倍」の数値とするため、誤りです。

選択肢3. 許容応力度等計算において、地盤が著しく軟弱な区域として指定された区域内における木造の建築物の標準せん断力係数C0を、0.3として地震力を算定した。

正。

許容応力度等計算において、地盤が著しく軟弱な区域として指定された区域内における木造の建築物の標準せん断力係数C0は、原則として0.3以上とします。

選択肢4. 建築物の地下部分の各部分に作用する地震力として、当該部分の固定荷重と積載荷重との和に水平震度kを乗じて計算した。

正。

設問を式に表すと、「地震力 = (固定荷重 + 積載荷重)×水平震度k」となり、正しいです。

また、地下部分の地震層せん断力の場合は、

「地震層せん断力 = (固定荷重 + 積載荷重)×水平震度

 + 地上部分から伝わる地震層せん断力」となります。

選択肢5. 地下水位以深に位置する地下外壁面に対して、土圧だけでなく、水圧も考慮した。

正。

地下水位以深に位置する地下外壁面に対しては、土圧だけでなく、水圧も考慮する必要があります。

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