二級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科3(建築構造) 問9
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問題
二級建築士試験 令和4年(2022年) 学科3(建築構造) 問9 (訂正依頼・報告はこちら)
地盤及び基礎構造に関する用語とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
- 圧密 ――――― 地盤の「強度の増大」、「沈下の抑制」、「止水」等に必要な土の性質の改善を目的として、土に脱水処理を施すこと
- ヒービング ―― 地下掘削において、山留め壁の背面の土が掘削面にまわり込み、根切り底面を押し上げる現象
- 液状化 ―――― 水で飽和した砂質土等が、振動・衝撃等により間隙水圧が上昇し、せん断抵抗を失う現象
- 負の摩擦力 ―― 軟弱地盤等において、周囲の地盤が沈下することによって、杭の周面に下向きに作用する摩擦力
- ボイリング ―― 砂中を上向きに流れる水流圧力によって、砂粒がかきまわされ湧き上がる現象
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この過去問の解説 (2件)
01
用語と説明の組合せ問題では、用語とその説明が一致していない(他の用語の説明となっている)パターンや、説明文内の「砂質土」「粘性土」等の単語や大小が入れ替わっているパターンが出題されます。
各用語の意味や、「ヒービング」と「ボイリング」の違い、液状化が起きやすい地盤の特徴など、確実に覚えるようにして下さい。
誤った選択肢です。
圧密は、粘土質地盤が長い時間荷重を受けて、排水しながら体積を圧縮させていく現象のことです。
選択肢の記述は地盤改良の説明です。
ヒービングとは、軟弱な粘性土を掘削した際に山留め壁の背面地盤が回り込み、掘削底面が膨れ上がる現象のことです。
なお、ヒービング(heaving)=重いものを持ち上げる、が語源です。
液状化とは、水を多く含んだ締まりのゆるい砂層が、地震等の振動・衝撃によって間隙水圧が上昇してせん断抵抗を失い、液体のような状態となる現象のことです。
負の摩擦力(ネガティブフリクション)とは、液状化や圧密沈下による周囲の地盤沈下によって、杭周の下向きに作用する摩擦力のことです。
ボイリングとは、砂質土壌の中を上向きに流れる地下水の圧力によって、砂粒子が掘削底面から湧き上がる現象のことです。
なお、ボイリング(boiling)=沸騰する、が語源です。
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02
用語をしっかりと理解し、用語と説明の組み合わせが一致しないものを選びましょう。
誤。
「圧密」とは、土や地盤に荷重(圧)がかかるとき、隙間の水や空気が追い出され、土の体積が減少し密な状態に変わることを言います。
選択肢の説明は、「地盤改良」の説明になります。
正。
「ヒービング」とは、軟弱な粘性土の地下掘削において、山留め壁の背面の土が掘削面にまわり込み、掘削底面を押し上げる現象です。
正。
「液状化」とは、水で飽和した砂質土等が、振動・衝撃により間隙水圧が上昇し、せん断抵抗を失う現象です。液体のような状態になります。
正。
「負の摩擦力」とは、軟弱地盤等において、周囲の地盤が沈下することによって、杭の周面に下向きに作用する摩擦力のことです。
通常、杭には建物から下向きの鉛直荷重がはたらくため地盤から上向きの摩擦力を受けますが、負の摩擦力では地盤沈下により下向きの摩擦力がはたらきます。
正。
「ボイリング」とは、砂中を上向きに流れる水流圧力によって、砂粒がかきまわされ湧き上がる現象のことです。
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