二級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科3(建築構造) 問15

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問題

二級建築士試験 令和4年(2022年) 学科3(建築構造) 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

鉄筋コンクリート構造における配筋等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 梁のせん断補強筋比は、0.2%以上とする。
  • 柱の帯筋の末端部は、135度以上に折り曲げて定着させるか、又は相互に溶接する。
  • 内柱において、梁降伏先行型の柱梁接合部に大梁主筋を通し配筋として定着する場合、大梁主筋の付着応力度の検討は不要である。
  • 鉄筋の径(呼び名の数値)の差が7mmを超える場合には、原則として、ガス圧接継手を設けてはならない。
  • D35以上の異形鉄筋の継手には、原則として、重ね継手を用いない。

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この過去問の解説 (2件)

01

大梁主筋の付着応力度の検討は特に専門性が高い内容であり、他の選択肢から消去法で答えを導く設問となります。

他の選択肢の内容を優先して覚えて、正しく正誤判断できるようにしましょう。

選択肢1. 梁のせん断補強筋比は、0.2%以上とする。

正しい選択肢です。

梁のせん断補強筋比は、0.2%以上とします。

※参考

柱のせん断補強筋比も0.2%以上、

壁のせん断補強筋比は0.25%以上とします。

選択肢2. 柱の帯筋の末端部は、135度以上に折り曲げて定着させるか、又は相互に溶接する。

正しい選択肢です。

帯筋の末端は135度以上のフック、余長6d以上とします。

また、フックを設けずに、継手を溶接としても良いです。

選択肢3. 内柱において、梁降伏先行型の柱梁接合部に大梁主筋を通し配筋として定着する場合、大梁主筋の付着応力度の検討は不要である。

誤った選択肢です。

大梁主筋を通し配筋としている場合でも、大地震動に対して曲げ降伏しない事を確かめなければ大梁主筋の付着応力度の検討は省略できません。

選択肢4. 鉄筋の径(呼び名の数値)の差が7mmを超える場合には、原則として、ガス圧接継手を設けてはならない。

正しい選択肢です。

鉄筋径の差が7㎜を超える場合は、ガス圧接継手を用いることはできません。

また、鉄筋径が異なる時の重ね継手の長さは、細い方の鉄筋径を基準値とします。

選択肢5. D35以上の異形鉄筋の継手には、原則として、重ね継手を用いない。

正しい選択肢です。

D35以上の異形鉄筋の継手方法は、重ね継手を用いずガス圧接継手とします。

一般には、D19以下は重ね継手、D22以上はガス圧接継手とすることが多いです。

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02

数値や継手の方法などを正しく覚えて、消去法で正解を導きましょう。

選択肢1. 梁のせん断補強筋比は、0.2%以上とする。

正。

梁のせん断補強筋比は0.2%以上とするため、正しいです。

柱のせん断補強筋比は0.2%以上、壁のせん断補強筋比は0.25%以上とします。

選択肢2. 柱の帯筋の末端部は、135度以上に折り曲げて定着させるか、又は相互に溶接する。

正。

帯筋の末端は135度以上のフック、余長6d以上とします。

フックを設けない場合は、継手を相互に溶接します。

選択肢3. 内柱において、梁降伏先行型の柱梁接合部に大梁主筋を通し配筋として定着する場合、大梁主筋の付着応力度の検討は不要である。

誤。

内柱において、梁降伏先行型の柱梁接合部に大梁主筋を通し配筋として定着する場合、大梁主筋の付着応力度の検討は必要です。大地震動に対して曲げ降伏しない事を確かめれば大梁主筋の付着応力度の検討は省略できます。

選択肢4. 鉄筋の径(呼び名の数値)の差が7mmを超える場合には、原則として、ガス圧接継手を設けてはならない。

正。

鉄筋継手では、鉄筋径が異なる場合細い方の鉄筋径を重ね継手の基準値とします。

鉄筋径の差が7㎜を超える場合、ガス圧接継手を用いることはできません。

選択肢5. D35以上の異形鉄筋の継手には、原則として、重ね継手を用いない。

正。

D35以上の異形鉄筋の継手には、ガス圧接継手を用います。

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