二級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科3(建築構造) 問25

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問題

二級建築士試験 令和4年(2022年) 学科3(建築構造) 問25 (訂正依頼・報告はこちら)

建築材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 押出法ポリスチレンフォームは、耐火性に優れているので、延焼のおそれのある外壁下地に用いられる。
  • 砂岩は、耐火性に優れているので、壁の内装仕上げに用いられる。
  • 磁器質のタイルは、吸水率が低いので、室内の水廻りの床と壁に用いられる。
  • シージングせっこうボードは、防水性に優れているので、台所の壁下地材に用いられる。
  • ケヤキは、針葉樹よりも強度があるので、くつずりに用いられる。

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この過去問の解説 (2件)

01

建築材料に関する設問では、石材、木材、ボード、断熱材、塗材、接着剤、ガラス等、様々な材料の特徴について問われます。

頻繁に出題されている選択肢や、不適当な肢として出題された選択肢から優先して解き、効率的に覚えていきましょう。

選択肢1. 押出法ポリスチレンフォームは、耐火性に優れているので、延焼のおそれのある外壁下地に用いられる。

不適当な選択肢です。

押出法ポリスチレンフォームはボード状の断熱材です。

難燃剤が含まれているため小さな火の粉程度では着火しにくいですが、元来燃える性質があり、耐火性に優れるとは言えません

耐火性に優れる断熱材としては、グラスウールやロックウール等があります。

選択肢2. 砂岩は、耐火性に優れているので、壁の内装仕上げに用いられる。

正しい選択肢です。

砂岩は耐火性、耐酸性に優れる石材です。

吸水率の高いものは凍害を受けることがあるため、主に内装に用いられます。

※参考

砂岩は産地や堆積物の違いによって吸水率が低いものもあり、外装材として採用できる砂岩もあります。

選択肢3. 磁器質のタイルは、吸水率が低いので、室内の水廻りの床と壁に用いられる。

正しい選択肢です。

タイルは吸水率に応じて下記のように種類が分かれています。

Ⅰ類(吸水率3%以下)  磁器質  内装・外装・水廻り

Ⅱ類(吸水率10%以下) せっ器質 内装・外装

Ⅲ類(吸水率50%以下) 陶器質  内装

磁器質のタイルは吸水率が低く、水廻りに適しています。

選択肢4. シージングせっこうボードは、防水性に優れているので、台所の壁下地材に用いられる。

正しい選択肢です。

シージングせっこうボードは、通常のせっこうボードに防水処理を施したもので、一般的に防水ボード、耐水ボードと呼ばれています。

台所や便所などの湿気の多い場所の壁下地材等に用いられます。

選択肢5. ケヤキは、針葉樹よりも強度があるので、くつずりに用いられる。

正しい選択肢です。

くつずりは建具の下枠のことです。

高い耐久性が要求されるため、ケヤキ等の堅木材やアルミ等が用いられます。

なお、ケヤキは針葉樹よりも耐久性に優れ、美しい木目が特徴的な木材です。

古来より建材・家具・神社仏閣等で用いられています。

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02

材料の特徴を間違えずに選べるようにしましょう。

選択肢1. 押出法ポリスチレンフォームは、耐火性に優れているので、延焼のおそれのある外壁下地に用いられる。

誤。

押出法ポリスチレンフォームは耐火性に優れてはいません。

耐火性に優れたものには、グラスウールやロックウール等があります。

選択肢2. 砂岩は、耐火性に優れているので、壁の内装仕上げに用いられる。

正。

砂岩は、耐火性に優れています。

また、吸水性にも優れるため、内装仕上げに用います。

選択肢3. 磁器質のタイルは、吸水率が低いので、室内の水廻りの床と壁に用いられる。

正。

磁器質のタイルは、吸水率が低く、室内の水廻りの床と壁に用いられます。

選択肢4. シージングせっこうボードは、防水性に優れているので、台所の壁下地材に用いられる。

正。

シージングせっこうボードは、防水処理をした石膏ボードで、防水性に優れています。

水廻りの壁下地材に用いられます。

選択肢5. ケヤキは、針葉樹よりも強度があるので、くつずりに用いられる。

正。

ケヤキは耐久性に優れている木材です。

建具の下枠であるくつずりには耐久性が必要なため、適しています。

参考になった数1