二級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科4(建築施工) 問8

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問題

二級建築士試験 令和4年(2022年) 学科4(建築施工) 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

鉄筋工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 柱・梁等の鉄筋の加工及び組立におけるかぶり厚さは、施工誤差を考慮し、最小かぶり厚さに10mmを加えた値とした。
  • ガス圧接完了後の圧接部の外観検査において、検査方法は目視又はノギス、スケール等を用いて行い、検査対象は抜取りとした。
  • ガス圧接において、圧接後の形状及び寸法が設計図書に合致するよう、圧接箇所1か所につき鉄筋径程度の縮み代を見込んで、鉄筋を加工した。
  • 径の同じ鉄筋のガス圧接継手において、圧接部における鉄筋中心軸の偏心量は、鉄筋径の1/5以下とした。
  • スラブ及び梁の底部のスペーサーは、特記がなかったので、型枠に接する部分に防錆(せい)処理が行われている鋼製のものを使用した。

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この過去問の解説 (2件)

01

最も不適当な選択肢は、「ガス圧接完了後の圧接部の外観検査において、検査方法は目視又はノギス、スケール等を用いて行い、検査対象は抜取りとした。」です。

圧接完了後の圧接部の試験において、超音波探傷試験や引張試験では、検査対象は抜取りです。

しかし、外観検査の場合は全数が検査対象となります。

よって、抜取りでは不適切です。

各選択肢の解説は以下のとおりです。

選択肢1. 柱・梁等の鉄筋の加工及び組立におけるかぶり厚さは、施工誤差を考慮し、最小かぶり厚さに10mmを加えた値とした。

正しい選択肢です。

鉄筋の最小かぶり厚さは、構造部分の種類によって20mm~60mmの厚さが定められています。

また、柱・梁等の鉄筋の加工や組立に用いるかぶり厚さは、最小かぶり厚さに10mmを加えた数値を標準とします。

選択肢2. ガス圧接完了後の圧接部の外観検査において、検査方法は目視又はノギス、スケール等を用いて行い、検査対象は抜取りとした。

不適当な選択肢です。

圧接部の外観検査は、抜取りではなく全数の圧接部を検査します。

選択肢3. ガス圧接において、圧接後の形状及び寸法が設計図書に合致するよう、圧接箇所1か所につき鉄筋径程度の縮み代を見込んで、鉄筋を加工した。

正しい選択肢です。

ガス圧接の場合、1ヶ所あたり鉄筋径の1.0~1.5倍程度のアプセット(縮み代)を見込みます。

選択肢4. 径の同じ鉄筋のガス圧接継手において、圧接部における鉄筋中心軸の偏心量は、鉄筋径の1/5以下とした。

正しい選択肢です。

ガス圧接継手における圧接部の中心軸の偏心量は鉄筋径の1/5以下とします。

※参考

・ふくらみの長さは鉄筋径の1.1倍以上

・ふくらみの直径は鉄筋径の1.4倍以上

・ふくらみの圧接面のずれは鉄筋径の1/4以下

いずれも頻出の内容なので、中心軸の偏心量1/5以下と合わせて覚えましょう。

選択肢5. スラブ及び梁の底部のスペーサーは、特記がなかったので、型枠に接する部分に防錆(せい)処理が行われている鋼製のものを使用した。

正しい選択肢です。

スラブ・梁底のスペーサーは、防錆処理済みの鋼製またはコンクリート製とします。

ただし、柱、壁、梁の側面などに限ってはプラスチック製のスペーサーを採用しても良いです。

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02

鉄筋工事に関する問題です。

選択肢1. 柱・梁等の鉄筋の加工及び組立におけるかぶり厚さは、施工誤差を考慮し、最小かぶり厚さに10mmを加えた値とした。

正しい内容です。

鉄筋の加工及び組立において、最小かぶり厚さを確保するため、施工誤差を考慮し、最小かぶり厚さに10mmを加えます。

選択肢2. ガス圧接完了後の圧接部の外観検査において、検査方法は目視又はノギス、スケール等を用いて行い、検査対象は抜取りとした。

誤った内容です。

ガス圧接の外観検査は、圧接箇所の全数について行います。

選択肢3. ガス圧接において、圧接後の形状及び寸法が設計図書に合致するよう、圧接箇所1か所につき鉄筋径程度の縮み代を見込んで、鉄筋を加工した。

正しい内容です。

ガス圧接では、あらかじめ圧接による鉄筋の縮み代を見込んで鉄筋の加工を行います。

選択肢4. 径の同じ鉄筋のガス圧接継手において、圧接部における鉄筋中心軸の偏心量は、鉄筋径の1/5以下とした。

正しい内容です。

圧接部における鉄筋中心軸の偏心量は、鉄筋径の1/5以下を管理限界値とします。

選択肢5. スラブ及び梁の底部のスペーサーは、特記がなかったので、型枠に接する部分に防錆(せい)処理が行われている鋼製のものを使用した。

正しい内容です。

スペーサーは、型枠に接する部分に防錆処理を行ったものを使用します。

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