二級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科1(建築計画) 問13

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問題

二級建築士試験 令和5年(2023年) 学科1(建築計画) 問13 (訂正依頼・報告はこちら)

事務所ビルの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 事務室の空調設備は、室内をペリメーターゾーンとインテリアゾーンに分け、それぞれの負荷に応じて個別制御ができるように計画した。
  • 事務室において、人が椅子に座ったときの視界を遮り、立ったときに全体を見通すことができるようにパーティションの高さを、120cmとした。
  • 事務室において、在席率が80%と想定されたので、個人専用の座席を設けず、スペースを効率的に利用するために、フリーアドレス方式で計画した。
  • 地下階に設ける駐車場において、各柱間に小型自動車が並列に3台駐車できるように、柱スパンを9mとした。
  • 基準階の平面プランとして、片コア(偏心コア)タイプを採用したので、コア部分にも、外光・外気を取入れやすい計画とした。

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この過去問の解説 (1件)

01

事務所ビルの計画においては、効率的な空間利用と快適な作業環境の提供が重要です。

これには、空調設備の最適化、パーティションの高さ、座席配置、駐車場の設計、コア部分の設計などが含まれます。

特に、空調のゾーン制御、視界の確保、フリーアドレス方式の導入、駐車場の柱スパン、コア設計における外光・外気の取り入れなどは、実務的な知識と設計の実際に基づく重要な要素です。

選択肢1. 事務室の空調設備は、室内をペリメーターゾーンとインテリアゾーンに分け、それぞれの負荷に応じて個別制御ができるように計画した。

この選択肢は適切です。

ペリメーターゾーンとインテリアゾーンに分けて空調設備を設計することで、それぞれのゾーンに特有の温度や湿度の変化に対応できます。

ペリメーターゾーンは窓からの熱負荷が多く、インテリアゾーンは内部の熱負荷が主なため、個別制御によりエネルギーの効率的な使用が可能になります。

選択肢2. 事務室において、人が椅子に座ったときの視界を遮り、立ったときに全体を見通すことができるようにパーティションの高さを、120cmとした。

この選択肢は適切です。

120cmのパーティションは、座っている人の視界を遮りつつ、立ったときには見通しが効くという要件を満たしています。

選択肢3. 事務室において、在席率が80%と想定されたので、個人専用の座席を設けず、スペースを効率的に利用するために、フリーアドレス方式で計画した。

この選択肢は不適切です。

フリーアドレス方式は、在席率が80%に達することを想定しても、個人専用の座席がない場合、スペースの利用効率が低下する可能性があります。

一般にフリーアドレス方式は在席率が60%以下の時に有効とされています。

選択肢4. 地下階に設ける駐車場において、各柱間に小型自動車が並列に3台駐車できるように、柱スパンを9mとした。

この選択肢は適切です。

小型自動車3台を並列に駐車するための柱スパンとして9mは適切です。

一般的には、1台あたり2.5mの幅を確保し、通路幅も加味すると、9mのスパンは適切とされます。

これにより、駐車の際の利便性と効率性を確保できます。

選択肢5. 基準階の平面プランとして、片コア(偏心コア)タイプを採用したので、コア部分にも、外光・外気を取入れやすい計画とした。

この選択肢は適切です。

片コア(偏心コア)タイプでは、壁に面する部分が多くとれるため、コア部分に外光、外気を導入しやすくなります。

まとめ

事務所ビルの設計には、空調設備の効率的なゾーン制御やパーティションの適切な高さ、フリーアドレス方式の適用、駐車場の柱スパンの設定、コア部分の設計が重要です。

正確な設計基準を理解し、実際の使用状況に適した設計を行うことで、最適な事務所ビルの計画が可能になります。

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